女「私、転校するんだ」男「>>4(俺も…)」
男「うぅん」
女「えっと……今日呼び出したのはね大事なお話があって」
男「どうしたの改まって」
女「私、転校するんだ。お父さんの仕事の都合で遠くに……」
男「>>4」
女「男くんとは小学校の頃から一緒だったから、ちゃんと伝えなきゃ……ってえ?」
男「俺も転校するんだよね、今月いっぱいで」
女「そ、そうだったんだ!」
女(こ、これを機に告白しようと思ってたのに……ど、どうしよう)
女(……ん?でも結局、遠距離恋愛なのは変わりないよね……)
女「ぐ、偶然だね!それで今日話したいのはそれだけじゃなくて……」
男「>>10」
女「え?」
男「俺も言いたいことがあってさ。よければ先に言わせてくれない?」
女「う、うん……!」
女(も、もしかして男くんも私と同じで……!)ドキドキ
男「>>15」
女「う、うん!私も……ってえし、勝負?」
男「ああ」
女(どういうこと……?……あ!告白した方が負け的な……最近流行のラブゲーム!?)
女(……そういうことなんだね!受けて立とうじゃん!)
女「……ふふふ、いいよ!」
男「>>25」
あの壁に向かって走り先にブレーキを使った方が負けというシンプルなゲームだ
女「!? そ、それっていわゆるチキンレースって奴じゃ……」
女(ど、どういう事!? なんで男くんが私にチキンレースなんか……)
男「……タダでとは言わん」
男「負けた方は……勝った方の言うことを何でも聞く。これでどうだ?」
女「!!」
女(これはわざと負けて私に告白をし易い流れを作ろうとしてくれてるに違いない……!)
女「わ、わかった!」
~時間経過~
男「それじゃあ……スタート!」
女「うん」
ガチャッ ブロロロロローンッ
女(ま、まだこんなに離れてるのに、壁に向かってるってだけでなんて恐怖感……!)
女(でも……負けちゃダメ!あの壁は男くんの心!今はそれに近付いてるんだから!)
結果:>>40
女(ま、まだ結構ある……!でもまだ止まれ……)
ブスッ ブスススッ
女(……え?これってガス欠……?)ピタッ
男「…………」ブロローン
ピタッ
男「俺の勝ちだな」
女「そ、そんなズルい!最初からガソリンのないスクーターを私に渡したんでしょ」
男「大事なのはどっちが壁の近くで止まるかどうかだ、反則なんて存在しない」ニヤニヤ
女「うぅ……」
男「>>50」
お前は問答無用で俺の彼女な
拒否権はないから
女「うん……」
男「お前は問答無用で俺の彼女な。拒否権はないから」
女「え?それって……」
男「これから簡単に会えなくなると思うと、どうしても告白成功させたくて……それでこんなやり方しか出来なくてさ」
女「じゃあこのスクーターは……!」
男「もしもの事を考えてな……ガソリンを少な目にしといたんだ。まさかお前があそこまで行くとは……」
女「>>56」
男「!?」
女「……自分がどれだけ最低なことしたか分かってる?」
男「えっ」
女「”確実に勝てる勝負で、負けた方が言うことを聞く”なんてもんをアンタは女の子に挑んだんだよ?」
男「き、気遣いをそういう言い方されたらさ……」
女「それを気遣いだなんて思う時点で終わってるって話だから。なにジェントルマン気取ってんの?」
女「本当のジェントルマンはそもそも不正な勝負なんてしないし正面から告白してくるから」
男「…………」
女「命令の内容で綺麗事風にしてるけどさ、私の目は誤魔化されないから」
女「それじゃあ」トコトコトコトコ
男「……>>67」
男「遠距離とか浮気の温床ってよく聞くしなー」
男「新天地での恋に期待するとしますか!」
~翌月・教室前~
女(私以外にも転校生いるらしいけど、どんな人なのかな……)
女(アウェイな空間だから、そういう人が居るのはちょっと心強いね)
トコトコトコトコ
男「おはようござ……!!」
先生「おー来たか!それじゃあ二人とも今日からよろしくな」
女・男「えっ」
~完~
「SS」カテゴリのおすすめ
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (6)
-
- 2020年05月23日 18:34
- きまずぅ~い……
-
- 2020年05月23日 18:56
- ちゃんと合体するまで書け。
-
- 2020年05月23日 21:04
- なんかラブコメの第一話としていい感じ
続きを読んでみたい
-
- 2020年05月23日 23:35
- stってjkみたいな感じで見るけど何だ?
-
- 2020年05月24日 13:52
- >>4
マジレスすると、「下」の略
安価スレにおいて、コメントを投稿する際に誤って安価指定のレス番を踏んでしまった場合の予防として、「安価下」、「下」、「加速下」、「kskst」、「st」などと書き込んでおけば、仮に踏んでしまっても、その下のレスが安価の内容となる
-
- 2020年05月31日 10:26
- 普通にまとまってて面白かった(小並)