妖狐(♀)「あれ、この村の子?何してるの?」
- 2020年03月28日 19:10
- SS、神話・民話・不思議な話
- 5 コメント
- Tweet
妖狐「へぇ。悲しくないの?ここにいていいの?」
男の子「会ったことないしよくわかんない。あの家で遊んでたら怒られるしつまんないよ」
妖狐「そうなんだ。へぇ、へぇ。けど、ここにきちゃダメって言われなかった?」
男の子「ダメなの?そんなの知らないよ?」
妖狐「ううん、良いよ。こっちの話。私も退屈してるから遊ぼうよ」
男の子「いいよ、何して遊ぶ!ゲームボーイアドバンス持ってきてるよ!」
妖狐「私、ゲーム機?っていうのよくわかんないからいいや。そんなのなくても遊ぶことはできるよ」
妖狐(失敗すればまたいつここに人が来るか分からぬし、その前に人間で遊ぶか)
男の子「じゃあ何して遊ぶ?」
妖狐「隠れんぼしようよ!最初は私が隠れるからね!」
男の子「いいけど、2人でやったらすぐ終わっちゃうよ?……あれ?」
ガサガサガサ ガサガサガサガサ
男の子「ここってこんなだっけ?ぼく、どっちから来たんだっけ?」
「もういいよー」
妖狐(どうせ遊ぶなら森の構造を変えた方が楽しいじゃろ。単調なのはつまらんからな)
妖狐「えっ……な、なんで分かったの……?」
妖狐(散々作り替えた森で面白おかしく惑わしたところで、実はすぐ最初の地点の木に登ってたと明かしてやろうと思ったのに)
男の子「すぐいなくなったからまだその辺にいると思って。それに、声も大きかったから」
妖狐「へ、へぇ…。じゃあ、今度は君が隠れる番ね!」
妖狐(別に声なんてどこからでもどの大きさでも出せるわ!)
男の子「よおし!やってやるぞ!数かぞえててね!」
妖狐「うんー。さんじゅー……にじゅうきゅー……」
妖狐(ま、1度限りの幸運は認めてやらないとな。だが、幸運は2度も続かぬ。わしの実力を教えてやらんとな)
妖狐(とりあえず、子供相手に全力も馬鹿馬鹿しい。気配を追ったり、人智を超えた力はナシじゃな)
「こーこだよー!」
妖狐(だからどこなんじゃそこは!人間の五感、鈍すぎじゃないか…!?木や土の匂いばかりであやつの匂いも分からんし…!)
妖狐「ねえー!どこー!」
「声出すから、声の方にきてよ」
妖狐「わ、わかったー……」
妖狐(な、なんたる屈辱……。けども、本気を出せばすぐわかる所をあえて付き合ってやってるわしの懐の広さよ)
「あれ?声遠ざかってるよ!こっちだって!こっち!」
妖狐(だからどっちなんじゃよ!そこは!)
妖狐「こ、こっちー…?あってるー……?」
妖狐(いい加減、今日こそはちゃんと伝えなくてはな…)
「ねえってば、ねえー」
妖狐「な、なに?どうかした?」
男の子「今日、帰っちゃうんだって!ちょっとだけ待ってもらっておわかれを言いに来たんだ!」
妖狐「えっ…もう…?」
男の子「うん!だから、名前教えてよ!聞いてなかったし!」
妖狐「な、名前かぁ…ヨウコ、かな…?」
妖狐(実際、人間にはそう呼ばれておったし嘘じゃないわな…。名前か…うーむ…後は、化け狐とかか?)
男の子「そっか、ヨウコちゃんか!ぼくはタカシ!よろしくね!バイバイ!」
男の子「どうしたの?」
妖狐「えっと…また遊ぼうね。楽しかったから…。バイバイ…」
男の子「そうだね!また遊ぼう!これそうだったらお母さんに頼んでみるよ!またね!」
妖狐(わしは間違ってない、わしは間違ってない…。そうじゃ、ここで焦りすぎてもよくない…。久方ぶりの人間じゃからな)
妖狐(気味悪がられなければ何度でも封印を解くチャンスはくるじゃろ…。…あぁ、楽しかったな…また会える日が楽しみじゃ…)
妖狐「う、うん…。ひさしぶり…」
妖狐(本当に来おった!待った甲斐があったぞ!今度は何して遊ぼうか!今日の為に一人であれやこれやと慣れぬ工作をして色々用意したからな!)
男の子「どうしたの?なんか、顔赤いよ?」
妖狐「えっ?そ、そうかな…?なんでだろう?」
妖狐(わしとしたことがガラにもなく浮かれておるな…。それに、何故かこやつ…じゃなく、タカシを見ておると自然と言葉も歯切れが悪くなってしまうし…)
妖狐(わしが…恐れておる…?いや、それはない!それはないぞ!封印されていても、この辺りならわしは十分に活動できるしわしの方が強い!)
妖狐(緊張……は、近いかの……。なんだか、ドキドキしてしおらしくなってしまう……。いずれにせよ、縁の薄かった感覚じゃな…)
男の子「ぼくも先生に、大勢の前で発表しなさいって言われたらそうなっちゃうことあるよ」
妖狐「そ、そうなんだ…へえ…」
妖狐(以前、大勢の人間に囲まれて襲われた時は武者震いはしたもののこんな感覚じゃなかったがな…)
男の子「何これ?どういう道具?」
妖狐「竹とんぼって言って、高く飛ばして遊ぶの!いっぱいあるから好きなの使っていいよ!」
男の子「飛ぶの、これ?」
妖狐「もちろん!両手でこうやって持って…回転をかけて…ほら!」(ま、上手く飛ばなくても神通力で無理やり飛ばすがな)
男の子「こう…?」ポテッ
妖狐「思い切って強く擦り合わせても大丈夫だよ、顔に当たらないように腕を伸ばして……うん、いい感じ!」
男の子「あ、ほんとだ!飛ぶ!凄い!ぼくも作りたい!」
妖狐(爪で切り裂いて作ったから難しいな…。とりあえず、切った竹を用意して草で結んで固定する作業を一緒にやるか)
妖狐「いいよ!けど、作るのは明日ね!他にも色々あるよ!竹馬でしょ!コマでしょ!将棋もあるよ!」
男の子「で、でも!僕だっていい加減見返してやろうと思って!」
妖狐「身体の大きい子や、相手がたくさんいる場合は挑まないのも手だよ。心配する人もいるんだよ?」
男の子「でも…でも……悔しいままは、やだよ……」
妖狐(タカシは危なっかしいな…。この前街から帰ってきた時は腕に傷が残っておったし、タカシの親は一体何をしておる…)
男の子「みんなにヨウコちゃんのこと言ったら、嘘つきって言われたよ。お前みたいなのが女の子と仲いい訳ないってさ」
妖狐「大丈夫、嘘じゃないのは私がよく分かってるよ」
男の子「うん!僕も言い返してやったよ!ヨウコちゃんはちゃんといるし、可愛いって!」
妖狐「か、可愛い…?そ、そうかな…?」
男の子「うん!僕が保証するよ!」
妖狐「そうだよ、だからね。おじいちゃんが好きなら話せるうちに話しておこうね」
男の子「うん!それでね、おじいちゃんがここは危ないから来るなって言ってたよ。何でも、ヨウコが凶暴なんだって。凶暴なの?」
妖狐「うん、私は凶暴だよ。がおー!」
男の子「ははははっ!」
男の子「それでね、おじいちゃんが亡くなったらしばらくここには泊まることはないだろう、だって。でもね」
男の子「そうなっても電車で来れるって聞いたからぼく、またくるよ。ヨウコちゃんと会って遊びたいもん」
妖狐「そっか、ありがとう。私もタカシくんともっと会って遊んでたい。けど、お爺ちゃんも大切にね。タカシくん、お爺ちゃん好きだったもんね」
男の子「うん、好きだよ!ヨウコちゃんもお爺ちゃんも好き!この場所も好き!」
妖狐(何もないつまらないところかとおもっておったが、タカシと過ごしだしてからわしも案外悪くないと思い出してきた…。こういうのも、いいかもな…)
男「まぁ、ほどほどにはいるよ、友達。女の子とはヨウコちゃんが1番仲良いかな。今のところ」
妖狐(わしって人間と子作りできるのか…?試して来なかったが、案外いけるのか?だとしても、子に何と名付ければいい!?そもそも、子育てなんぞ無縁じゃし!わし…!)
妖狐「こ、こども……つくろう、ね……」カーッ
男「う、うん……?そういえば、ヨウコちゃんが教えてくれたヨウコって名前さ。妖しい狐と書いて妖狐なんだね、なんかお爺ちゃんの言葉思い出してるとそんな気がしてきた」
妖狐「えっ…?えっと…」
男「あぁ、いや、だから嫌いとかそういうことじゃなくて、しっくりきたなって。そもそも人間離れして綺麗だし、ヨウコちゃん」
男「僕がさ、ヨウコちゃんは変わらないよねって昔言った時に次の日、いきなり1歳くらい成長して現れたりヨウコちゃんといたら平然と怪奇現象起きるし」
妖狐(最近はそーっと年齢をあげるようにしてたが、覚えてたか…。神通力も、タカシが大きくなってからはバレないように使ってたつもりじゃったが…)
男「ヨウコちゃん、気を使ってくれていたんだろうけど、別にいいよ。それでも僕がヨウコちゃんが好きなのは変わらないし」
男「うん、いいよ。別にいきなり襲いかかって食べてくるわけじゃないんでしょ?」
妖狐「それは流石にないよ!じゃ、お言葉に甘えて…」 パッ ポンッ
男「狐耳!しっぽ!かわいい!たまに出してる時あったから気になってたんだよね、触ってもいい?」
妖狐「い、いいよ…。けどあんまり触られなれてないからそーっとね…?」ピクピク
妖狐(隠し忘れてたか…。ま、それでも仲良くしてくれるのがタカシか…。受け入れてくれてるともっと早くに気付けばよかったな…)
男「ありがとう、気をつけてみる」サワサワ
妖狐「んっ……」(そういえば、わしは…元々はタカシを祠に連れて行って封印を解いてもらおうとしていたのか……)
妖狐(今の暮らしも悪くないと思っていたが、自由になればいつでもタカシの傍でいられる、話したり遊んだり…)
妖狐「タカシくん、お願いがあるんだけどいいかな…?」
妖狐「うん、岩の中には私の本体が閉じ込められてるの。封印が弱まって、1部は何とか出られてるけどそれでも、引き寄せられて森の外には出られないの」
妖狐「私がこれに触ればまた強力な力で分身の私も封印されてしまうから手こずってたの。岩の下から何か嫌なものを感じるかもしれないけど、それは私だから…」
男「とりあえず、やってみる」ガシガシ
「だせ……ここから……。のろう、のろってやるぞ……ひとりのこらず……くいつくしてやる……」
男「大分怒ってるけど大丈夫…?これ、想像以上に力技が求められるな…」
妖狐「1部は出られてるけど、こっちはずっと閉じ込められっぱなしだからね…。一つになってしまえば落ち着くとは思う」
男「何があったかは分からないけど、そりゃやりたいことも満足にできず窮屈な思いしてたらこうもなるかな…くっ……」ギギギギギギギ カランカランッ
男「あとは、岩をどければ……ぐぐぐぐ……」
ドスンッ ゴロッ ゴロゴロゴロッ
妖狐「そうだ、わしの中に帰ってこい。いいぞ……。力がみなぎる……これだ、この感じだ……」
妖狐(意識がはっきりとしてきた…。恨み辛みの感情が晴れていく…。タカシのことは、ちゃんと覚えておる…。よし、いいぞ…向こうにいたわしもタカシのことを気に入ってる様じゃな…)
妖狐(タカシには恩があるからな…。間違っても、危害を加える様なことは許さん…。あぁ、そうじゃ…ワシは、タカシが好きじゃ…)
男「終わった…?これで自由ってことかな、随分あっさりとしてるな…」
妖狐「ありがとう、タカシくん!これでいっぱいお話出来るね!遊べるね!どこへでも一緒に行けるよ!」ギュッ
男「よかった。僕の住んでるところ、案内したかったからさ。行こっか」
妖狐「うん!私さ、アレまた食べてみたい!タコ焼き!あるんだよね!」
男「あぁ…お祭りで買ってもらったのをヨウコちゃんと食べたことあったっけ。うん、食べられると思うよ。色んなお店があって味も若干違うよ」
妖狐「へえ!どれが1番美味しいんだろうね!楽しみ!」
男「どれだろうね。タコ焼きだけじゃなくて、他にもたくさんあるよ食べ物は。…手、繋ごっか」
妖狐(わしは生まれた時から、他の存在よりも強かったから…他人を対等に認めることなんてないと思っていたが…別じゃな、"タカシくん"は……)ギュッ
男の子「お母さん、僕もそれくらい嘘だって分かるよ!妖怪なんてほんとはいないんだよ!」
女の子「いるもん!お兄ちゃん、サンタさんもいないって言うから嫌い!」
「どうだろうねー?お母さんが妖怪だから、お父さんはたまに私の事を怖がるのかもねー、ふふっ」
男の子「ウワキしたって思われたら女の人はみんな怖くなるってお父さん言ってたもん!ぼくのお嫁さんもそうなるんだって!」
女の子「お兄ちゃん、いじわるなこと言うから私もお兄ちゃんのこと怖がらせたいー!」
オギャア オギャア オギャア
「あー、よしよし…お母さんは怖くないからねー…がおー…」
「ただいまー」
男の子「あ、お父さん!お母さんがねー!」 女の子「お父さん、お父さん!お兄ちゃんがね!」
妖狐「よかったねー、お父さん帰ってきたよー。いっぱい遊んでもらえるねー」
キャッ キャッ
おわり
男「そう思った上でまともに相手してくれるの高橋さんくらいだからいつも助かってる」
友「人には色々、特徴や抱えてるものがあるからね…。そこを否定しても可哀想だし…」
妖狐「本当にここ、使ってもいいの?寝泊まりするのにもお金がかかるのが普通なんでしょ?」
友「もちろん。というか、曰く付きの物件だからねここ。うちの親族でも誰に押し付けるかで大分揉めたんだよ。売ろうとしても買い手なんか現れないしね」
友「お金を払ってでもどうにか処理しようと思ってた場所なんだけど、逆に、本当にこんなとこに住んでいいのかこっちが心配だよ」
男「大丈夫、そういうのはたぶんヨウコちゃん滅法強いから。…いけそう?」
妖狐「なんだろう…。ダメとかそういうのじゃないけど、なんかスッキリしないんだよね…この感じ…」
友「タカシには前言ったけど、幽霊がいるだとか悪魔がいるだとか噂が曖昧でよく分かってないんだよね。とにかく、ここに住んでるとみんなダメになるらしい」
妖狐「ひははほうにはひもはひへほ、はひはひふほは…はひはひないほ」モグモグモグ
(今は特に何もないけど、何かいるのは…間違いないよ)
男「そっか、やっぱりいるんだ。…たくさん作ってるからもっとお食べ」
妖狐「んー!タカシくんはいいお婿さんになるよ!美味しい美味しいー!」
「ふぁああ~~!お、餌じゃん!……チッ……女までいるとかテンション下がる……」
妖狐「……」ピクッ ピクッ
男「どうかした?なにか聞こえてる?」
「女の方は適当に悪夢見せて追い払うとして、男の方は……まぁ、好みじゃないけど餌には変わりないよね」
妖狐「ここに棲み付いてるのが独り言喋ってるけど、大したことなさそうだよ」
「はぁ!?何この女!ちょっと霊感あるとかで、調子に乗ってここに来た感じ!?ムカつくムカつく!」
「どうしたの?タカシくん、具合悪い?」
男「ヨウコちゃん…?あれ…?僕たち、いつここに戻ってきたんだっけ?」
妖狐?「そんなこと、どうでもいいでしょ?私、もう我慢できないの……」ヌギヌギ ファサッ
男「よ、ヨウコちゃん…!?ちょ、ちょっと待って!えっと、こういうのは……少しずつ、ステップを…」
妖狐?(この子の記憶の中で1番親密な女の姿を使ってるんだけど……童貞くんだったかぁー。めずらしー、性に溺れてる男とは別方向で美味しいんだよねー)
妖狐?「私はタカシくんとシタい。タカシくんはどう?私じゃダメ…?」プルッ
男「ヨウコちゃんのことは好きだよ。でも……それはこういうのじゃなくて…いやでも、後々はこういうのになるのかもしれないけど……!」
妖狐?「じれったい!いっただきま~す!…大丈夫、気持ち良さを覚えちゃえば何もかもどうでもよくなるから」
妖狐「…ワシの姿で好き勝手するなァ!バケモンがァ!互いに愛もないのにシたら、産まれてくる子が不憫じゃろうがァ!」
モワモワモワモワモワ
妖狐?「あれ、童貞くんは…?何この場所…。私、こんなのセッティングしてないんだけど…」
妖狐「ワシの夢の中に決まっとるじゃろうが。舐めたこと抜かしておったらシバくぞ」
妖狐?「そんなの決まってるわけないじゃん!私、サキュバスだよ!?夢の中じゃ無敵なんだけど!」
妖狐「サキュ…?なんでもいいが、物申すなら自分の容姿でせんか。ワシの姿を勝手に使うな」
淫魔「そんなの私の勝手じゃん!…ってアレ…!?なんでスッピンになっちゃうわけ!?気分サイアクなんですけど!」
妖狐「おー、お前外来種か。数は多かったな、お前ら。言語も流暢じゃしこっちに移り住んできて長いな。にしてはまだ青臭いし、やってきた奴らの子孫辺りか」
淫魔「なんかよく分かんないけど、おばさんってことは分かるよ。ママが言ってた、ここに住んでる古臭いのはねちっこくて陰湿なのが多いって」
妖狐「余計なお世話じゃ!それにな、古い方が妖気が溜まってて強力なんじゃ!大方、そのママとやらも、その古臭いのにコテンパンにやられてトラウマになっとるんじゃろ!」
妖狐「いや、どうもせんが」
淫魔「はぁ!?訳わかんない!じゃあ好きにやらせてもらうよ、なんで食事の邪魔するかなあ!」
淫魔「あれ…そもそも、ここに入ったの私の意思じゃないし、どうやってでればいいの…?」
妖狐「さーてな、わしは何もせんぞ?ほら、好き勝手振る舞え。無敵なんじゃろ?」
淫魔「ちょ、ちょっと待って!私の力が上手く使えないし、ここ何もないし!訳わかんないんだけど!どうなってるの!」
妖狐「そりゃワシの夢の中なんじゃから、ワシが最強じゃろ。何のために、タカシ…くんの、夢の中から引っこ抜いたと思っとるんじゃ」
淫魔「は、はぁ…!?そんなのアリ!?ふざけなさいよ!」
妖狐「大アリじゃ。さ、わしはオバサンじゃから寝るとするかな。ここじゃ時間の流れも好きにわしが決められるからな、今夜は5000年ほど休ませてもらうかな」
淫魔「は、はぁ…!?意味不明なハッタリ抜かさないでよ!え、ほんとに寝たりしないよね…?寝てもいいから、私を巻き込まないでー!」
妖狐「おはよう、タカシくん。例の棲み付いてるナニカのことだけど、無事出ていってくれることになったから安心して」
男「もう話し合い済んでたの!?ヨウコちゃん、仕事が早過ぎない!?」
妖狐「こういうのは早いうちに処理して置いた方が後々安心だし……そ、それに、私じゃない私の身体に抜け駆けされるのは嫌だし……」
男「それ、どういう…。けど、そのナニカが他のところに行っても他のところが曰く付きになったら不憫な気が…」
妖狐「その辺はしーっかり、時間をかけて、説得しておいたから大丈夫!一方的な力で好き勝手弄ばれるた者のがどういう思いをするのか、教えてあげたから!」
妖狐「去り際に『私が居なくなっても第二、第三、第四、第五…いずれかの闇の住人がいずれオバサンを…』とか捨て台詞を吐かれたから分かったことがあるよ!」
妖狐「なーんかここの雰囲気がモヤモヤしてるの、棲み付いてるモノの数が多すぎて数え切れないからだった!片っ端からぶっ飛ばせばスッキリするね!安心したー!」
男「よくわかんないけど、ヨウコちゃんが安心してるってことは大丈夫ってことだね!よかったよかった!」
妖狐(にしてもアイツ、ワシの温情でたった500年で済ませてやったのに感謝するどころか最後までワシのことオバサン呼ばわりじゃったな…)
「神話・民話・不思議な話」カテゴリのおすすめ
- 少年「やった! 野生のニート捕まえたぞ!」
- 鶏「俺達、家畜、人間、鬼畜」鶏「飼畜な俺達マジ駆逐、Yes」
- 総理大臣「パン屋でトングをカチカチするのを禁止します」
- 男「二人目の彼女を愛せるか」
- 彼女が霊感バリバリすぎてヤバイ
- 少女「ここは何処?」 日本兵「目が覚めたか」
- なろう作家「彼我の戦力差、300対500万!」主人公(勝てるわけないだろ…)
- 犬娘「お腰につけたきびだんご、ひとつわたしにくださいな」
- 妖狐「なんか!好きになっちゃいました!!」男「え!?」
- イケメン「彼女寝取られた・・・」 糞女粉砕マン俺「呼んだか」
- 大阪「なんや? やるんか東京?」東京「^^」
- 肋骨「いい加減、オレを気軽に折るのはやめてくれ!」
- ナレーター「若ハゲの朝は早い」
- 男「そこに、いるんだろう?」 妖怪「……」
- 異世界転生ワイ「マヨネーズで大儲けするンゴオオオオ!」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (5)
-
- 2020年03月28日 19:23
- コノヤロウ、早く♂バージョンも書くんだよ!そして主人公は俺にしてくれ!インキュバスも頼んだぞ!
-
- 2020年03月28日 19:52
- 続きマダー?
-
- 2020年03月29日 08:46
- どうよかと思ったらSSだった
-
- 2020年03月29日 13:52
- なんだこの微妙な所での終わり方……
歯切れの悪さ以外は良かったです
-
- 2020年05月19日 22:00
- 久しぶりに神話カテゴリらしい当たり作品だった