泰葉「私の冒険」
【街中】
むつみ「さあ行きましょうか」
泰葉「・・・えっと。おまかせするね」
むつみ「わかりました!おまかせください!」
・・・なぜこんなことになったのか
きっかけは朝一番のこと。
~~~~~~~~~~~
【朝~事務所】
モバP(以下P)「あれ、泰葉。どうしたんだ?今日はオフだろう?」
泰葉「・・・あ、えっと。することなくて」
貴方に会いたかったんです!などとは言えるわけもなく。・・・適当にごまかすのだった。
私って割とヘタレだなぁ・・・
P「・・・・むぅ」
泰葉「迷惑でしたか?」
P「いや、そうでなくてね・・・・あ、いいこと思いついた」
泰葉「?」
P「おーい、むつみ!むつみは居るかい!」
むつみ「お呼びですか!」ニュッ
泰葉「あ、むつみちゃん。おはよう」
むつみ「おはようございます」
・・・うちのアイドルはプロデューサーが呼べば湧いて出る子が多い。突っ込むのも疲れるし
わりと当たり前の光景なのでスルー
P「泰葉。むつみのこと好きか?」
泰葉「えっ!?」
突然何を聞いてるの!?
P「むつみ。泰葉のこと好きか?」
むつみ「かなり好きです!」
泰葉「ええっ!?」
むつみちゃんも何を言っているの!?
P「よし、じゃあ二人で遊びに行ってこい。俺が許す」
泰葉「えええっ!?」
むつみ「わかりました!」
泰葉「り、理由をお願いします!」
P「つまりだな」
要約すると。
・・・泰葉は優秀なのはいいんだが、どうも真面目すぎるのが心配だ。
どれここはひとつ事務所の若え衆を呼んで、遊びのひとつでも覚えさせてやろう。
そうすれば表現にも幅が出るってもえんだ。
とのことだった・・・理不尽だ・・・
泰葉「・・・しかし、なんでむつみちゃんを?」
むつみ「・・・お嫌でしたか?」
泰葉「いや、それはないですけど・・・」
あまり話したことないし・・・うん。その、なんだ。
私は正直初対面の人と話しながら遊びにいけるほどのコミュ力があまりないのだ。
・・・自分で言ってて悲しくなってきた。
P「それはな・・・」
泰葉「それは?」
むつみ「それは?」
P「お前ら二人が一日オフだからだよ」
・・・納得した。
~~~~~~~~~
【街中】
むつみ「とりあえず行きたいところが・・・」
泰葉「ねえ」
むつみ「?」
泰葉「・・・オフなのになんで事務所にいたんですか?」
むつみちゃんもオフならば事務所にいる必要はなかったはずだ。
むつみ「冒険の種を探してました!」
泰葉「冒険の種?」
むつみ「はい」
・・・ごめん。ちょっと何言ってるのかわからない
むつみ「知っての通り、うちの事務所には個性豊かな方が揃っております」
泰葉「うん」
むつみ「その人達とお話をするとあ、これやってみたいな・・・・っていうものが生まれるわけです」
泰葉「・・・なるほど」
・・・彼女にとって冒険というのは挑戦ということなのだろうか
泰葉「この前冒険と言えば私に!って言ってたのはそういうこと?」
前、彼女にでれぽで送られてきたので驚いたのだ。話したことが殆どなかったから。
むつみ「そういうわけです!・・・いい機会かと思いました」
泰葉「うん・・・確かに。いい機会かもしれないですね」
・・・そういうことなら、むつみちゃんに全力で乗っかって、楽しんでみよう。そうしよう。
むつみ「とりあえず行きたいところがあるんです!」
泰葉「どこですか?」
むつみ「はい・・・えっとですね・・・」
~~~~~~~~
【ころとんボウル】
泰葉「・・・ボウリング」
むつみ「はい!ボウリングです!」
・・・やったことないのが来た!
泰葉「・・・私、やったことないんだけど大丈夫ですかね?」
むつみ「大丈夫です!私もやったことないので!」
泰葉「ええ・・・」
・・・果てしなく不安だ。
~~~~
【フロント】
店員「いらっしゃいませー、何ゲームになさいますか」
むつみ「・・・普通はどれくらいがいいんでしょうか」
店員「・・・失礼ですがお客様、ボウリングのご経験はございますでしょうか?」
むつみ「ありません」
泰葉「あ、私もありません」
店員「でしたら、とりあえず2ゲームでいいのではないでしょうか?」
むつみ「じゃあ2ゲームでお願いします!・・・泰葉さんもいいですか?」
泰葉「あ、はい。大丈夫です」
店員「じゃあ2ゲームで取らせていただきますね、初めてのお客様に簡単な説明をさせていただきますがよろしいでしょうか?」
二人「はい、お願いします」
店員「ありがとうございます。まずは____」
~~~~
あの後、説明を軽く受け店員さんにシューズをもらい、
レーンについて、靴を履き替えてボールを選んで運んできて・・・
むつみ「準備OKです!」
泰葉「う、うん」
上にある液晶にむつみ・やすはと出ている。どうもむつみちゃんが先行のようだ
むつみ「・・・よし」
集中しているのがわかる、構えもちゃんとしてて・・・
むつみ「トウリャーーーーー!」
ボールが勢いよく転がった!・・・・斜め方向に
むつみ「あー!」
ガーター・・・・・・うん。初めてっていうのは本当みたいだ
むつみ「もう一回投げれるんですよね・・・」
泰葉「うん。ボールが来るまで・・・あ、私のボール使っていいですよ?」
同じ重さだし。
むつみ「本当ですか!じゃあもういっかい・・・・トウリャーーーーー!」
・・・・今度は反対側に転がっていった・・・ギリギリ1本をかすめて倒したので1ポイントだ。
・・・だよね?
泰葉「・・・次は私ですね」
隣の人を投げる姿を見てみる。・・・ああやって投げるんだな。よし・・・
泰葉「フー・・・・」
恐らく力よりまっすぐ転がすことを意識すれば・・・・
泰葉「・・・・それっ!」
むつみ「泰葉さんスカート!」
泰葉「え!?」
瞬時に体をとめてボールをこぼす。ボールは力なく転がっていった。
むつみ「あ、ガーター・・・」
泰葉「・・・・・・・・むつみちゃん」
むつみ「は、はいっ!」
泰葉「・・・投げる途中の人に話しかけちゃいけないと思うんだ」
・・・転ばなくてよかった。
・・・沈み込もうとした体を無理に止めたので、ちょっと体が痛い・・・・・・しかし。
むつみ「ご、ごめんなさい・・・」
泰葉「大丈夫だけど・・・どうしようかな」
さすがにボウリングをすることを想定していなかったので・・・いつものスカートなのだ。
これでは沈み込めば・・・見えてしまう可能性がある。むつみちゃんは・・・キュロットだ・・・
ボウリングするんだもんね。そりゃそうだね
・・・いや、まあ慣れてれば平気なのかもしれないけど。・・・今の私には多分無理。
むつみ「あ、泰葉さん。私レギンス持ってます」
むつみちゃんがリュックの中からレギンスを出してくれる。なんで持っているんだろうか。
深く考えないほうがいい。・・とりあえず借りることにしようそうしよう
泰葉「・・・ありがとう。借りますね?」
むつみ「はい。どうぞ」
~~~~
~~~~
トイレに行ってむつみちゃんのレギンスを履き・・・準備万端!・・・よし。隣の人を見る。うん、フォーム確認オッケー
泰葉「ていっ」
ボールが真ん中の方に転がり・・・ただし威力はなく・・・6本だった。
むつみ「泰葉さん初めてなのにすごいです!」
泰葉「・・・多分。力はそんなにいらないかな・・・まっすぐ転がすことを意識すれば大丈夫かも」
むつみ「なるほど!わかりました!」
~~~以下ダイジェスト~~~
むつみ「ター!」
泰葉「・・・叫ばなくてもいいんじゃないかな?」
むつみ「・・・気合いが入る気がしたのでつい」
泰葉「まあいいと思うけど」
~~~~
泰葉「・・・よし。ストライク」
むつみ「泰葉さん!ハイ!」
泰葉「?」
むつみ「ストライクしたらハイタッチをするのが作法です」
泰葉「あ、そうなんだ・・・ハイターッチ」
むつみ「ハイターッチ!」
~~~~
むつみ「やったあ!ストライクです!」
泰葉「おめでとう」パチパチパチ
むつみ「・・・・」
泰葉「あ、ハイターッチ」
むつみ「ハイターッチ!」
・・・・こうやって、2ゲームなんてあっという間に過ぎてしまったのだった
~~~~~~~~~~
むつみ「楽しかったです」
泰葉「うん・・・とっても楽しかったです」
あれから追加でもう2ゲームやって・・・
最後の方はコツをつかめてきたような気がする・・・・もうすこし頑張りたかった、かな。
むつみ「泰葉さんに負けちゃいました」
泰葉「多分余計な力が入りすぎてたんだと思うよ・・・?」
投げる度に気合を入れていたし・・・疲れなかったのかな?
むつみ「次の参考にします・・・正直疲れちゃいました」
泰葉「そうだよね・・・」
むつみ「・・・さて、次の冒険です」
泰葉「・・・?・・・・これで終わりじゃないんですか?」
むつみ「次はですね・・・こっちです。ついてきてください」
泰葉「あ、はい」
~~~~~~~~~~
むつみ「ここで食べようと思うんですが」
泰葉「・・・ここは」
【蕎麦処~田所~】・・・お蕎麦屋さんだ・・・多分かなり古い。老舗!って感じがするお店だ
むつみ「はい。お蕎麦屋さんです」
泰葉「ここで食べるの?」
むつみ「お昼まだですよね?」
泰葉「うん。お腹すいてる・・・ね」
むつみ「お蕎麦嫌いじゃないですよね?」
泰葉「大丈夫です・・・ちょっと楽しみかな」
むしろかなり好物な方だ。
むつみ「じゃあいきましょう」
~~~~~~~~~~
【蕎麦処~田所】
店員「いらっしゃいませ。お二人ですか?」
入ってすぐ年配の女性店員さんが迎えてくれた。見るからに人の良さそうな方だった
泰葉「はい」
むつみ「はい」
店員「禁煙の席でよろしいでしょうか?」
むつみ「お願いします」
泰葉「お願いします」
店員「こちらへどうぞ」
案内され二人で席に向かい合って座る。
店員「お絞りとお茶でございます。お決まりになりましたらお呼びください」
泰葉「・・・えーっと」
むつみ「・・・」
メニュー・・・こういう時はお品書きって言ったほうがいいのかな?・・・をとりあえず眺める。
何が美味しいんだろうか?・・・店内を軽く見渡す。少しお昼を外している分、わりと店内は空いていて、
お酒を飲んでいる年配の方が二人だけだった。・・・参考にならない・・・・!
泰葉「む、むつみちゃんは決まった?」
むつみ「はい」
泰葉「そ、そう」
・・・あ、これは最初から決めてたな・・・店内のお爺さんを軽く見てたけど何を頼む気なんだろうか。
むつみ「泰葉さんはゆっくり決めてください」
そう言われてもちょっと焦る・・・私は、これがおすすめなんだ。これにしようかな?
泰葉「私も決まった」
むつみ「じゃあ店員さんを呼びましょう・・・すいませーん」
呼んですぐ、ゆっくりとした足取りで店員さんが来る。
店員「お決まりですか?」
泰葉「私はこの、きつねそばを」
むつみ「私は・・・上天ぷらそばの・・・」
・・・おお、一番高いのだ
むつみ「天ぬきをお願いします」ドヤア
・・・聞いたことがある。確か通の頼み方というやつだったはず
でもあれって、常連じゃないとやってくれないんじゃなかったっけ?
いや、あの自信満々の顔・・・恐らくここはやってくれるって誰かに聞いてきたのかもしれない
店員「・・・・・・・あの」
むつみ「あ、だめですか・・・・・・?」
店員「駄目ってわけじゃないんだけど・・・・てんぬきはお酒を飲む方のためのもので・・・・・あの~」
むつみ「あ・・・・・そうなんですか、申し訳ありません」
店員「いえ、こちらこそ・・・」
泰葉「あ、あの。もう一回決め直しますので・・・」
店員「か、かしこまりました。またお呼びください」
泰葉「申し訳ありません」
店員「いえ、こちらこそ」
そういって店員さんが所定の位置へ戻る・・・・さて
むつみ「・・・・・・お酒は盲点でした」ズーン
・・・へこんでる!これはへこんでる!・・・しょうがない、自分に置き換えるとこれは結構くる。
楽しみにしていたものが駄目だったってことだもんね・・・そうなってしまうのも仕方ない
泰葉「き、気にしないでいいと思いますよ?」
むつみ「・・・楓さんがこの前ここで初めての人でもやれるお店みたいですよ・・・って教えてくれたんです」
泰葉「そ、そうなんですね・・・・」
楓さんならお酒セットだろうなあ・・・・なるほど、それだったら最初からてんぬきできたよって
むつみちゃんに教えるだろう。
むつみ「・・・どうしましょう」
私の考え的には
選択肢1:上天ぷら蕎麦を普通にむつみちゃんが頼む
・・・それだと目的達成にはならない。NO
選択肢2:店を出て別の冒険をする
当然NO。店に失礼すぎる
選択肢3:全く別の変わったメニューを頼んで見る
・・・・・・これだ!
泰葉「・・・・てんぬきにこだわらなくてもいいんじゃない?」
むつみ「え?」
泰葉「ほら、お蕎麦以外にも色々あるよ?焼き蕎麦味噌とか・・・」
焼きそばなのか・・・焼いた蕎麦味噌ってものなのかどっちだろうか
むつみ「あ、本当だ・・・だし巻き卵も美味しそう」
泰葉「こういうのを頼んで、お蕎麦でシメるっていうのもいいんじゃないかな?」
むつみ「・・・・・そうですよね!それもまた、冒険です!」
よかった・・・元気出たみたい
店員「いらっしゃいませー・・・あら、今日は早いね」
???「仕事が速く終わって・・・ってわけでもないんだけど今日は疲れたから早仕舞い。一杯飲んで帰るわ」
店員「Pちゃんも大きくなって・・・」
P「ちゃんづけはやめて欲しいなあ」
二人「!?」
二人で入り口を見る・・・プロデューサーがそこにいた
P「・・・・あれ?何してんだお前ら」
~~~~~~~~~
店員「おまたせしました、こちらてんぬき二人前と板わさでございます。だし巻き卵は少々お待ち下さい」
P「ありがとう」
泰葉「ありがとうございます」
むつみ「ありがとうございます!」
・・・むつみちゃんがちょっと落ち込んでるのをみたプロデューサーが私達に事情を聞いて、そうしたら
P「俺酒飲むから俺が頼めばいいんじゃない?」
と。いうことになって。
今、私の隣にプロデューサーが座っているのだ・・・・ちょっと緊張する
P「あと・・・ごめん。焼き蕎麦味噌と蕎麦あられを」
店員「はーい」
心なしか店員さんも私達より気さくな対応をプロデューサーに見せている・・・
泰葉「よく来るんですか?」
P「丁度むつみくらいのときからかな?・・・爺さんと来てたんだ」
うまそうに酒を飲むもんだから羨ましくてなあ・・・とプロデューサー・・そういうものなのか
むつみ「・・・これが・・・てんぬき・・・」
むつみちゃんは目をキラキラさせている・・・
P「まあ、あとで蕎麦も食えよ?美味しいからさ・・・」
泰葉「あ、お酌します」
P「お、ありがとう・・・泰葉についでもらうとは今日はいいことあるなあ」
泰葉「あはは・・・そうですね」
店員「はい。蕎麦味噌と蕎麦あられとたこわさね」
P「・・・まだたたこわさ頼んでないよ?・・・頼む気だったけど」
店員「うちのがどうせ頼むから先だしてこいっていうからね」
P「・・・・こう、情緒とか・・・大人の威厳・・・とか」
店員「・・・いるのかい?」
店員のおばさんが気さくになったきがする・・・知り合いだしね。
P「いらないですね・・・うん・・・いらないな?」
店員「・・・じゃあごゆっくり」
泰葉「ふふっ」
むつみ「・・・・ふふ」
二人して目を合わせて笑い合う。
P「笑うなよ・・・」
むつみ「だってちょっと面白かったので」
P「まあいいや・・・どうよてんぬきは」
むつみ「美味しいです・・・お蕎麦に浸した天ぷらがなんかこう・・・美味しいです」
泰葉「私も食べますね?」
P「おう、食べなさい」
泰葉「いただきます」
入っているのは海老と穴子と舞茸といんげん・・・どれからいこうかな・・・舞茸にしよう
つゆにしみた舞茸の天ぷらを一口・・・・はむっ・・・・サクッ・・・ジュクッ・・・
揚げたてな天ぷらがつゆに少し染みて、普通の天ぷらより味わいが変わっている・・・
なるほど、これはいいかもしれない・・・・
P「どう?」
泰葉「・・・天ぷらそばの上の部分です」
P「・・・おう、そりゃそうだな」
次は穴子。・・・はむっ・・・・サクッ・・ホクッ・・・・・あ、美味しい。いい穴子なんだろうか。ホクホクした食感が
すごく濃厚で美味しいッ・・・これは・・・いいかもしれない。
いんげんは・・もぐっ・・・シャキッ・・・・なるほど、こういう感じか。シャキっとした歯応えが爽快感を覚えさせる・・・ッ!
さあ・・・最期はもちろん残しておいた海老!・・・見た目から全力で僕美味しいよ?って
問いかけてくるようなそのような佇まいが気品さえ感じる。
パクッ・・・・プチッ・・・・はむはむ・・・ああ、なんて期待通り!いや、期待以上!
プリッとした海老にフワッとした衣とそれをつつむ優しい味のつゆ!
どれをとっても・・・・
P「おーい。やすはー・・・もどってこーい」
泰葉「ああ・・・素晴らしいですこれ・・・・・・・はっ!」
二人の目が・・・・なにかおかしい?
P「・・・食レポも程々にな?」
泰葉「・・・・・・え?」
むつみ「・・・・すごいです。食レポってこうやるんですね・・・」
泰葉「・・・声に出てました?」
P「よかったな。俺達以外聞こえてなくて」
泰葉「~~~~~~~~//////」
こういうのは千鶴ちゃんの役割なのに!・・・・恥ずかしい・・・・
P「まあ、堪能してくれたなら何よりだ・・・蕎麦あられ食べるか?」
泰葉「いただきます」
あ、サクサクとした食感に口の中に蕎麦の香りが・・・・口に出てないよね?
店員「おまたせしました。玉子焼きです」
P「ありがとう・・・ほれ食べなさい」
泰葉「いただきます」
むつみ「いただきます」
ハフッ・・・ああ・・・・なんて優しい味。つゆのお出汁と同じなんだろうな・・・
丁寧に作られたこのぷるぷるさ・・・出汁の旨味が効いてほんのり甘みを感じる
泰葉「・・・・美味しいです」
むつみ「美味しいです」
P「・・・よっしゃ・・・食べてるうちに蕎麦頼むべ」
むつみ「そうですね!蕎麦屋の長居は無粋で・・・」
・・・・それも聞いたことあるな・・・思い出した。葵ちゃんが教えてくれたんだ
P「・・・別にそうでもないけどな?・・・だらだら携帯とかみるのはそりゃだめだけどさ」
泰葉「あ、そうなんですか?」
P「いやね。実が伴ってないのに通ぶるのはよくねえって俺の爺さんが言ってたのよ」
プロデューサー曰く・・・お爺さんの受け売りだけれど、身の丈に合わず通ぶったところでたかが知れている。
だったらできる限り失礼のないように心がけつつも無理しないほうがいい・・・とのことだった
むつみ「・・・なるほど」
P「まあ爺さんはさっと食ってさっと出てってたけどな」
泰葉「だめじゃないですか」
P「たしかにそうか・・・」
絶対酔ってる・・・お銚子が三本目・・・暖かいお酒飲みながらいい気分になってるかなこれは・・・
P「ま、いいや。蕎麦何がええ?」
むつみ「たぬきそばを」
泰葉「かけそばを」
天ぷら食べたし・・・かけそばで十分
P「了解・・・すいませーん」
店員「はいはい」
P「たぬきそばとかけそばを二つ」
店員「はーい」
泰葉「かけそばでいいんですか?」
天ぷら食べてないのに
P「おじさんはそんなに食えないの」
・・・川島さん達には言うなよ。と念を押された・・・・むつみちゃんもうなずく。
どう考えても言ったらまずいことになるって本能と経験が言っている。
虎の尾を踏む必要はないのだ
~~~~
店員「はい。たぬきそばとかけそば二つね」
P「よし、食べるぞ。・・・ゆっくりでいいからな?」
二人「いただきます」
そばつゆをすすり蕎麦をたぐる・・・ズッ・・・・・チュルチュル・・・
蕎麦の香りが鼻を抜ける・・・あられのときも思ったけどやっぱりいい香りだ・・・
結構食べているのにスルスルと入ってしまう。・・チュルチュル・・・・・チュルチュル・・・・・ズズー・・・
P「蕎麦が胃に入った酒に蓋をする感じが・・・たまらん」
むつみ「美味しいです・・・」
・・・うん。食べたものを蕎麦が優しく包み込んでくれるような・・・そんな気分
泰葉「・・・ごちそうさまでした」
P「ごちそうさま」
むつみ「ごちそうさまでした」
~~~~~~~~~~
店員「ありがとうございましたー」
結局プロデューサーに奢ってもらってしまった・・・
P「ふー食べた食べた」
むつみ「美味しかったです!ごちそうさまでした」
泰葉「堪能しました・・・ごちそうさまでした」
P「おう、うまかったな・・・じゃ、俺はこれで。二人も気をつけて帰れよー」
むつみ「行っちゃうんですか?」
P「さすがに酒入ってる状態でお前らと一緒にはな」
泰葉「・・・楓さんとは一緒に行ったのに?」
P「・・・なんで楓さんがでてくるんだ?」
泰葉「むつみちゃんはここを楓さんに聞いたと言いました。この店行きつけなんですよね?」
P「・・・・・・え、楓さんここ来たの?」
泰葉「・・・知らなかったんですか?」
P「いや、知らんはずだぞ・・・ここの話した覚えがないんだけど・・・」
むつみ「あ、プロデューサーの話はしてませんでした」
P「ええ・・・知られたの・・・二人に黙ってもらおうと思ってたのに」
・・・これはシロっぽい
P「まあいいや・・・気をつけて帰れよー」
むつみ「お疲れ様でした!」
泰葉「お疲れ様でした」
うーい・・・と言いながらプロデューサーは帰っていった。足取りもしっかりしているし問題ないだろう
むつみ「どうでした?」
泰葉「とても楽しかった!」
これは本音・・・結果的にプロデューサーと隣同士でご飯も食べれたわけだし・・・
いや、それがなくてもとても楽しかった。初めてのボウリングに老舗蕎麦屋・・・
まあ、お蕎麦屋さんにはいったことあるけどてんぬきなんて初めてで・・・・
泰葉「これが・・・冒険なんですね」
むつみ「小さいかもしれないけどこれも冒険なんです」
泰葉「・・・そうだね。とても楽しかった、また誘ってくれると嬉しいです」
むつみ「はい!また一緒にどこか行きましょうね!・・・今度は大きい冒険でもいいですよ!」
こうして
・・・二人+1の小さな冒険は幕をおろしたのだった
むつみ「・・・あ、でも」
泰葉「?」
むつみ「今度は蕎麦味噌とたこわさも食べましょう」
泰葉「そうだね・・・いたわさも」
・・・全部プロデューサーが食べちゃってたもんね・・・てんぬきたべてる間に。
玉子焼きは食べたけど。・・・・次の機会に食べてみよう
・・・そう心にこっそり誓った泰葉なのだった。
~~~~~~~~~~
【後日~事務所】
むつみ「泰葉さん!」
泰葉「どうしたのむつみちゃん」
むつみ「インドカレー屋さんにいってみたくって・・・」
泰葉「・・・よしきた。行こう」
・・・次はどんな冒険が待っているんだろう?
むつみ「ありがとうございます!」
~おまけ~
前日譚~ふらっとTAKAGAKI~~~田所編
・・・今日はお蕎麦屋さんに来てみました。プロデューサー行きつけの店らしいです。
向こうは覚えていないでしょうけどね。・・・潰れちゃいましたから。
というわけで、プロデューサーの行きつけお店訪問です。
店員「いらっしゃいませー・・・お一人様ですね?お煙草は・・・?」
楓「禁煙でお願いします」
店員「はい。こちらへどうぞ」
優しそうなおばさまに誘われて席へ・・・秋の季節におばさまに・・・
・・・オーバーサマーな季節におばさまに・・・イマイチ
店員「おしぼりとお茶でございます。お決まりになりましたらお呼びください」
楓「はーい。ありがとうございます」
・・・さて、何にしましょうか。・・・やっぱり玉子焼きは外せないかしら・・・うーん
あ。鴨の治部煮・・・・これはいいなあ・・お酒進みそう
ちょっと迷っちゃいますね・・・・・あ、これいいかも
楓「すいません」
店員「はーい」
楓「日本酒をお燗で・・・あとわさび和えと焼海苔をください」
店員「はい、かしこまりました」
楓「~~~♪」
プロデューサーの隠れ家なだけあって、変装しなくてもバレなさそうな空気・・・こういうのいいかも。
店員「おまたせしました。熱燗とわさび和えと焼海苔でございます」
楓「ありがとうございます」
まずはお酒を一杯・・・・・・は~~
楓「ふぅ」
誰も咎められずお酒を飲む・・・このために生きている気さえしてきますね・・・
※朝の10時です。
もう一杯の前に焼海苔を一口・・・ああ美味しい。パリパリとしか食感と磯の匂い・・・
これを暖かい日本酒が優しく包んで・・・はぁ~・・・あ。いけないいけない
わさび和えも一口・・・うん。美味しい、これはお酒がすすむ・・・ああ・・・酒あわせ。
~~~~
ふぅ・・・結局もうニ本飲んじゃいました・・・さて、ここはお蕎麦でしめますか・・・あ
【暖かいそばは飲んだ後の胃に蓋をしてくれるんですよね』
プロデューサーが確かそんなこと言っていたし・・・ここは暖かいほうにしましょ
楓「すいません」
店員「はーい」
楓「鴨南蛮をお願いします・・・後お酒もう一本」
店員「かしこまりました」
そう、このために鴨の治部煮をやめたのです。カモーンしなかったのです。
~~~~
店員「おまたせしました。鴨南蛮です」
楓「いただきます」
鴨肉って久しぶりかも・・・まずは鴨を一切れ。
はむっ・・・あ、美味しい。自慢の鴨です!って書いてあっただけはあるカモ?
次はお蕎麦・・・ズルズル・・・ズズー・・・
鴨の脂がカモーンしてますね・・・ネギも大きくていい感じ♪
はむっズズー・・・・・・チュルチュル・・・ズー・・・
蕎麦はノドで云々なんて効いたことありますが、私は私のペースでのんびり食べましょ。
楓「ふう・・・・ごちそうさまでした」
堪能しました♪
~~~~
店員「ありがとうございましたー」
・・・食べてる最中に来たお爺ちゃんがてんぬきをやっていましたね・・・
まだ私には無理かと思いましたが、初めてのお客でもできるとさっきおばさまが教えてくれました。
・・・優しいお店なんですね。・・・今度誰かに教えてあげましょ。
・・・さて、午後からの仕事も頑張りましょー
【BGM~Stay Alone】
~~~~~~~~
【午後~事務所】
P「楓さん!仕事前に飲むなって言ったでしょ!・・・お酒臭いですよ・・・」
楓「・・・ごめんなさい」
P「気をつけてくださいね・・・アイドルなんですから」
楓「はい。まかせてください」
P「頼みますよ・・」
あっさりばれましたね。・・・次はいっぱい飲まずに一杯で・・・いえ、一本にしましょう
おわれ
以上です。ありがとうございました。
直近の作品
泰葉「焼肉のチケットもらっちゃった」
モバマスSS【月と星】
など。
こんなSSが一つくらいあってもいい
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コメント一覧 (6)
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- 2018年09月24日 16:04
- ていうか今日は持田亜里沙てんてーの誕生日なのに誕生日SSひとつもまとめてないとかヤバくない?
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- 2018年09月24日 17:22
- 怒濤の泰葉SS
泰葉チャレンジ?
-
- 2018年09月24日 18:57
- ※1
それは、本体のうさこさんの誕生日で無いので仕方ない事
-
- 2018年09月24日 19:39
- 25歳児よぉ、一升瓶一本は自重じゃねぇからな?
-
- 2018年09月25日 01:46
- ※1
えーと、どこから突っ込めばいいのかな?
君はにわかのうっかりさん?それとも1ヶ月眠り続けて今日目覚めた?
-
- 2018年09月25日 06:21
- 楓さんがガチで肝臓壊すSSない?
最近やすむつ流行っててよい