1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 00:42:21.83 ID:sUHJE77O0

ザーッ

みほ「雨、止まないね」

沙織「みぽりん、今日は模擬演習止めとく?」

みほ「そうだね、風も強いし、みんなに言っておこっか」

沙織「うん、わかった、それじゃあ私からみんなに言っておくね!」

みほ「ありがとう、沙織さん」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1478101341

引用元: 西住みほ 「 ミスト、ですか? 」 


 

 
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 00:44:05.75 ID:sUHJE77O0

沙織「今後の日程もあるだろうから、一回格納庫に集まる方がいいかな?」

みほ「そうだね、今から集まってもらおっか」

沙織「私は少し用事してから行くね、5分くらい遅れるかも」

みほ「わかった、それじゃあ先に行って待ってるね」

沙織「うん、それじゃあまた後でっ」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 00:45:36.27 ID:sUHJE77O0

みほ「今日の模擬戦が出来ないとなると、これからの日程は...」ブツブツ

みほ「明日使って、休日にあのメニューを...っと」

みほ「あれ、晴れてきちゃった、まあでも、またすぐに雨、が...」

みほ「...なんだろう、あの、霧」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:00:42.31 ID:sUHJE77O0

杏「お、西住ちゃん、きたきた」

みほ「すいません、ちょっと遅れてしまって」

麻子「沙織はどうした」グテー

みほ「ちょっと用事で遅れると」

そど子「レオポンも遅れるって聞いたわよ」

桃「全く!けしからん奴らだ!」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:07:58.31 ID:sUHJE77O0

みほ「すいません、私が急に呼んだばかりに」

杏「他の子は集まってるんだし、始めちゃえばー?」

みほ「そうですね、では、今後の予定について」

ウウゥゥゥゥゥ――

みほ「話し...て...」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:15:50.99 ID:sUHJE77O0

華「サイレン、でしょうか」

そど子「防災無線、よね、何かあったのかしら」

桂利奈「わぁぁぁ、初めて聞いたぁ!」キャッキャッ

梓「か、桂利奈、騒いじゃダメだよっ」キラキラ

みほ「ど、どうしたんでしょうか...」

麻子「...なんだ、あの霧」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:26:17.64 ID:sUHJE77O0

ツチヤ「た、助けて...っ!」ゼェゼェ

みほ「ツチヤさん?あ、あの、何があって...」

ツチヤ「...ぃる」

みほ「え、あの、なんて」

ツチヤ「霧の中に、何かいるっ!」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:35:20.68 ID:sUHJE77O0

優花里「な、何かって、なんのことでしょうか」

ツチヤ「とにかく、中に何かいる!」

ツチヤ「早く!早くシャッターを閉めて!」

そど子「何かってなによ!そんな抽象的じゃ伝わらないわ!」

そど子「分からないなら私が見てくるから!」ダッ

ツチヤ「あ、待って!ダメ!いったら...っ!」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:46:45.86 ID:sUHJE77O0

そど子「きゃああああああああああああああああああ!」

みほ「ひっ」ビクッ

そど子「いやあああああああああああ!あああああああああ!」

そど子「ああああああああ、あ」ビチャッ

華「な、なにが、なにが起きて...」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 01:53:47.12 ID:sUHJE77O0

ツチヤ「シャッター!早く!」

桃「っ、仕方ない!」ガララッ

ガシャーン

みほ「.........」

妙子「な、なに、どうなってるの、やだ、やだぁ...」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:01:01.40 ID:sUHJE77O0

麻子「おい、そど子を助けに行った方が良いんじゃないのか」

梓「で、でもあの霧の中には、それこそ」

麻子「まだ何があったかもわからないだろっ!」

梓「ひぃっ、ご、ごめんなさい!」

杏「...ほら、みんな、落ち着いて、一回、落ち着こう」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:08:26.26 ID:sUHJE77O0

杏「何があったのか、推測でしか今は言えない、だから」

杏「とにかく今は落ち着い、ひっ!」グラッ

みほ「きゃあああああああ!」グラグラグラ

優花里「じ、地震です!皆さん頭を守って!」グラグラグラ

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:17:36.77 ID:sUHJE77O0

あゆみ「や、止んだ...?」

桃「どうなってるんだ!くそっ!どうしたらいい!」

桂利奈「うわああぁぁん!帰りたいよぉぉぉ!」

ザワザワ

典子「.........」

典子「...これは、死だよ」

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:31:29.58 ID:sUHJE77O0

優花里「あ、あの!」

みほ「あ、秋山さん、どうしました?」

優花里「わ、私、家族が心配です」

優花里「家まで、様子を見に行きたい、です」

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:32:52.04 ID:sUHJE77O0

桃「それは、あの霧の中に入る、ということか」

優花里「で、ですから、誰か一緒に来てください」

華「.........」

みほ「...えっと、その」

優花里「お願いします、誰か、ついてきてください」

優花里「だ、だれか...」

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:43:40.04 ID:sUHJE77O0

「.........」

優花里「そう、ですよね、仕方ない、ですよね」

優花里「私、一人で、行ってきます」ダッ

桃「おい!シャッターを開けるな!」

優花里「隣の小さな扉から出るだけなので、大丈夫、ですよ」

優花里「皆さんと、会えることを祈っておきますね」ポロッ

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 02:51:34.17 ID:sUHJE77O0

みほ「秋山さん!まって!」

優花里「それでは」ガチャッ

みほ「あ、秋山さんっ!」ダッ

華「みほさん!」ガシッ

みほ「華さん!秋山さんを追いかけなくちゃっ!」

杏「西住ちゃん、落ち着こう、外に何かいる、それだけは本当だよ」

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:02:04.82 ID:sUHJE77O0

みほ「でも!」

桃「西住の言うことも分かる、だが、今は秋山の無事を祈るしかない」

みほ「...っ、わかり、ました」

麻子「.........」

麻子「...沙織」

32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:14:30.92 ID:sUHJE77O0

杏「みんな、聞いてほしい」

杏「色々と思うことはあると思う、推測するしか出来ないこともある」

桃「ただ、外には何かいる、これは、今一番可能性の高いことだ」

桃「無意味に外に出ず、中で助けを待っていよう」

梓「あ、あの、助けって、いつになれば...」

杏「分からない、でも、今は待つしかない」

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:23:29.56 ID:sUHJE77O0

典子「会長!徹底抗戦ですよ!せっかく、格納庫には戦車があるんですから!」

杏「相手が、戦車で打ち倒せるとは限らない、それは、最後の手段にしよう」

典子「大丈夫です!根性でどうにかなります!」

桃「今はまだ様子を見ろと言ってるんだ!」

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:24:33.49 ID:sUHJE77O0

典子「.........」ギリッ

桃「.........」イライラ

柚子「と、とにかく今はみんな落ち着こう」アセアセ

華「私達、どうなるんでしょうね...」

みほ「.........うん」

35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:41:18.46 ID:sUHJE77O0

桃「しかし、ここの電気は生きているんだな」

柚子「ええ、元々戦車道の為に作られた高校だから」

柚子「不測の事態にも対応できるよう、発電機が裏にね」

桃「なるほどな、そういうわけで、うわっ」バチッ

36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:49:18.25 ID:sUHJE77O0

あけび「て、停電ですか」

杏「まずいね、この状況で停電になると、みんなの不安が一層」

みほ「あ、あの、私、裏の発電機のところ見てきますね」

桃「そうだな、発電機のところに扉がある、そこから様子だけでも見てこれるか」

みほ「分かりました、大丈夫そうなら、皆さんに手伝ってもらうかもしれません」

桃「分かった、じゃあ、頼んだぞ」

みほ「はい」

37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 03:56:35.72 ID:sUHJE77O0

みほ「確か、この辺に、あった、この扉だ」

みほ「っと、なんか焦げ臭い、もしかして、ショートしちゃった?」

みほ「それなら、外の配盤をみ、て...」

ドア「」ガンッ ガンッ

みほ「え、え、な、なに、誰かいるの」

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:03:05.42 ID:sUHJE77O0

ドア「」ガンッ ガンッ

みほ「あ、あの!誰ですか!」

ドア「」

ドア「」ガンガンガンガン

みほ「ひっ!」ダッ

39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:10:52.82 ID:sUHJE77O0

桃「本当なんだな、扉の前に何かいたと」

みほ「はいっ、扉を何度も何度も攻撃していて」

杏「だとしたら、ちょいとまずいかもしれないねぇ」

みほ「ほら、見て下さ...あ、あれ?」

ドア「」

40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:11:47.84 ID:sUHJE77O0

みほ「ち、違うんです!本当にさっきまでは、あの扉が」

杏「まあまあ、今はいないってことだろうし、鬼のいぬ間に、ってね」

桃「そうですね、みんなの恐怖が増幅する前に、早く電気を」ガチャッ

みほ「っ、あ、あれ」

桃「ほら、何もいないじゃないか、まあ何も見えないけどな」

みほ「そ、そうですか、それなら、よかったで、す…」ハッ

41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:24:03.73 ID:sUHJE77O0

杏「河嶋!後ろ!」

桃「え、うわああああああああ!」ガシッ

触 「」ウネウネ

みほ「きゃあああああああ!」

杏「西住ちゃん!河嶋引っ張って!」

42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:33:41.03 ID:sUHJE77O0

桃「くそ!離せ!くそ!くそ!」

触 「」ペタッ

桃「っぁ、ぎゃあああああああああああああああああ!」

杏「河嶋どうし、た...」

触 「」ニクヘンベッタリ

43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:39:46.77 ID:sUHJE77O0

みほ「いやあああああああああああああああああ!」

桃「たす、たすけて!会長!会長!たすけ」

触 「」ペタペタ

桃「ぎゃああああああああああああああああああ!」

杏「か、かわしま...」ガタガタ

みほ「あ、いや、こないで、いや、いやああぁぁぁ...」

44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:42:24.42 ID:sUHJE77O0

桃「ああああああ、あ、あ、あぁ、ぅぁ」

触 「」グルグル

桃「ああぁぁぁぁぁぁぁ...... ...  」ズルズル

扉「」ガチャンッ

みほ「うそ、ゆめだ、ゆめだよ、いや、いやぁ...」

杏「あ、あぁ、うああああああああああああああ!」

45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 04:43:30.21 ID:sUHJE77O0
就寝します昼か夕方また来ます金曜までには終わらせます
失礼します

53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 14:56:46.89 ID:sUHJE77O0

柚子「そ、んな、桃ちゃんが...」

杏「すまない、すまない、本当にすまないっ」ポロポロ

みほ「.........」

華「みほさん、気を、落とさないでください」

みほ「う、ん」

55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:03:36.24 ID:sUHJE77O0

典子「戦うしかない!根性で相手を倒そう!」

典子「自分達の戦車を信じて相手を打ち破ればいい!」

妙子「キャプテン、相手が戦車で倒せるか分かりませんよ」

あけび「でも、それも一つの手かもしれないですね」

ツチヤ「失敗したら逃げ場がなくなるかもしれないのにっ!」

56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:11:58.07 ID:sUHJE77O0

麻子「まだ、外で逃げてるやつもいるかもしれない、だろ」

優季「外のこと何も分かってないんですから、まずは様子を見て」

梓「もう待つのも限界だよ!」

桂利奈「じゃあどうすんの!」

エルヴィン「私が偵察に行く!」

57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:23:11.59 ID:sUHJE77O0

カエサル「なっ、本気か!」

エルヴィン「こうなっては、誰かが行くしかないだろう」

エルヴィン「私はプラウダ戦であの銀世界の中を偵察したんだ」

エルヴィン「任せてくれ、最前線は慣れっこさ」

みほ「エルヴィンさん...」

58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:30:18.43 ID:sUHJE77O0

おりょう「…ここで行かねば、時代の先駆者を支えるソウルネームが廃るぜよ」

左衛門佐「政宗公は、いつだって大きな壁を乗り越えてきたからな」

カエサル「やれやれ、リーダーが動かぬ軍は好きではないからな」

エルヴィン「みんな...」

カエサル「カバさんチームはいつだってカバさんチームだ」

カエサル「どんなことになってもこの4人で行こう、賽は投げられた、だ」

59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:40:48.18 ID:sUHJE77O0

杏「本当に、いいんだね」

エルヴィン「ええ、誰かがしないといけないことですから」

杏「ありがとう、それじゃあ、頼みたい」

みほ「あ、あの」

エルヴィン「ん、どうしたんだ、隊長」

60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:47:17.98 ID:sUHJE77O0

みほ「どこまで行ったか、その、あの、行動範囲が目に見えないので」

みほ「このロープをつけて、行って、もらえますか」

カエサル「なるほど、確かにそれは良い案だな」

エルヴィン「わかった、任せてくれ、やるからには徹底的にしよう」

みほ「すいません、お願いします」

61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 15:58:21.78 ID:sUHJE77O0

エルヴィン「それじゃあ、行ってくる」

カエサル「扉を開けた先に、確か渡り廊下があったはずだ」

おりょう「渡り廊下の先は見知った校内ぜよ」

左衛門佐「何も恐れることはないな、そこは我らの戦場だ」

エルヴィン「戦場の霧は晴れた、だな」

62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:02:59.95 ID:sUHJE77O0

みほ「気を付けてくださいね」

エルヴィン「ああ、もちろんだ、っと、そういや」

エルヴィン「これ、誰か持っていてくれないか」

華「...まあ、銃、ですよね」

63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:03:43.42 ID:sUHJE77O0

エルヴィン「ああ、風情が欲しかったから、F型の中に飾っておいていた銃でな」

エルヴィン「観賞用ということだけど、一応まだ現役だ、弾もこれだけある」

エルヴィン「隠れて数回撃っただけだが、使えることは確かだったから」

エルヴィン「そうだな、最強の砲手だから銃だってきっと使えるだろう」

64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:11:31.89 ID:sUHJE77O0

華「そ、そんな簡単には...」

エルヴィン「大丈夫、きっと使いこなせる、これでみんなを守ってくれ」

エルヴィン「それじゃあ、行ってくるからな」ガチャッ

みほ「はい、お気をつけて」

65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:17:46.85 ID:sUHJE77O0

みほ「.........」スルスル

杏「西住ちゃん、どう」

みほ「ええ、何もないようです、正常です」

みほ「あれ、少し早くなった、走ってるのかな...っうわ!」

66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:23:13.05 ID:sUHJE77O0

柚子「な、なにそのロープの速さ!」

みほ「分かりません!みんなでとめ、っ!」

華「みほさん!大丈夫ですか!」

妙子「グローブをつけて、みんなで止めましょう!」

ねこにゃー「今こそ私達の出番にゃ!」

ぴよたん「力強すぎだっちゃ!」

67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:25:49.32 ID:sUHJE77O0

みほ「っ、動きが、なくなった」

華「一度引っ張ってみましょう、何か、分かるかもしれません」

みほ「う、うん、わかった、引っ張ってみるね」スルスル

みほ「...っ!」

杏「こ、これって、血だよね」

68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:26:40.03 ID:sUHJE77O0

柚子「あ、あのロープの先に付いてるのって」

エルヴィン「」グチャッ

華「きゃああああああああああああああああああああ!」

みほ「んぷっ、おぇ、おえぇぇぇ」

69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 16:27:40.80 ID:sUHJE77O0

ツチヤ「扉閉めなよ!早く!」

柚子「わ、わかった!」ガチャッ

麻子「...中が安全なら、中でいるのが一番いい」

杏「...今日はもう、何も考えないでいよっか」

みほ「う、うぅ、うぅぅぅぅぅ...」ポロポロ

74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:24:58.74 ID:sUHJE77O0

華「みほさん、みほさん」

みほ「ん、う、どうしたの、華さん」

華「なんか、変な虫が窓に止まってるんですよ」

みほ「変な虫?」

華「何か、光に集まってるらしいです、ほら」

75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:33:04.66 ID:sUHJE77O0

みほ「うわ、ホントだ、気持ち悪いね」

梓「うわぁ、光ある場所に集まってくる、きもちわるー」

あや「とか言って梓、目キラキラさせてんじゃん」

梓「そ、そんなことない、きゃあ!」バリッ

76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:36:23.24 ID:sUHJE77O0

ツチヤ「なに、どうしたの!」

梓「何かが窓に突っ込んできてっ」

あゆみ「梓しゃがんで!」

梓「え、きゃあああああああああああ!」パリン

77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:42:42.00 ID:sUHJE77O0

杏「どうした!何があっ、た...」

翼竜「」バサバサ

虫「」ブゥン

柚子「ひっ、あ、あ、あぁ」

柚子「きゃああああああああああああああああ!」

78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:47:56.94 ID:sUHJE77O0

桂利奈「やだああああああああああああ!」

桂利奈「虫きもいきもい!寄んないでよ!」

桂利奈「っ!いた、刺され、た、あ、ぇ」

桂利奈「っ...ぁ...」ドサッ

79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 18:55:12.54 ID:sUHJE77O0

ももがー「この!この!この!」

ももがー「た、倒せた!私にも倒せた!やった!」クルッ

翼竜「」キシャー

ももがー「...っぁ」

翼竜「」グチュッ

ももがー「ぎゃああああああああああああ!」

80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:01:28.22 ID:sUHJE77O0

典子「ぁ、ぅ、っあ」

虫「」ジロジロ

典子「や、やれるもんならやってみろ、ほら!」

虫「」ヨジヨジ

典子「ひぃっ、うあ、あ、あ、ああぁ...」

81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:05:12.13 ID:sUHJE77O0

みほ「ツチヤさん!火をつけてください!」

ツチヤ「わかった!」

みほ「うう、うわああああああああああああああ!」ブンブン

翼竜「ギュァァァァァ」ヒダルマ

みほ「皆さん!掃除用具でもなんでもいいです!松明のようにして相手を燃やしてください!」

82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:10:16.04 ID:sUHJE77O0

柚子「この!焼けちゃえ!うわああああああああ!」

柚子「あっ」ツルッ

柚子「ぎゃあああああああああああああああああああああ!」ヒダルマ

杏「小山!」

柚子「熱い!熱い!熱いいいいいいいいいいいいいいいい!」

83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:15:21.12 ID:sUHJE77O0

柚子「熱い!熱い!熱いいいいいいいいいいいいいいいい!」

杏「しっかりしろ小山!今助けてやるからな!」

柚子「会長!死にたくないです!いやだ!助けてください!」

柚子「ああああああああああああああああ!」


84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:16:18.09 ID:sUHJE77O0

梓「あ、あ、ああぁぁ」ブルブル

翼竜「」ジワリジワリ

梓「た、たすけて、だれ、か...」

みほ「梓ちゃん!」ガバッ

翼竜「」キシャー

85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:19:51.48 ID:sUHJE77O0

華「二人共伏せてください!」

ドンッ

翼竜「」

みほ「...た、たすかった」

梓「ぁ、せん、ぱい、先輩ぃぃぃ!」ポロポロ

86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:24:47.43 ID:sUHJE77O0

華「は、はぁぁぁぁ、なんとかなりましたね」

麻子「五十鈴さん、初めての射撃だろう、凄いな」

華「ふふっ、案外的を射るものはなんでも得意なのかもしれないですね」

杏「おい!小山しっかりしろ!小山!」

小山「っぁ...あぁぁあぁ...」

87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:29:27.85 ID:sUHJE77O0

みほ「会長!どうされ...っ」

杏「小山が、小山が、小山がぁぁ...っ!」

麻子「これは、まずいな、ヤケドの範囲が大きすぎる」

杏「どうにかして治療できないの!ねえ!」

ツチヤ「隣の倉庫に、工具に混じって救急箱があったと思います」

麻子「厳しいかもしれないが、ないよりかはあった方が良いだろう」

88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:30:48.34 ID:sUHJE77O0

麻子「ただ、誰が行く?この状況で外に出る奴がいるのか?」

麻子「なあ、会長」

杏「私は行く!もうこれ以上、友達を見捨てたくない!」

杏「私一人でもいい!何もしないまま過ごすよりかは」

麻子「ふざけるな!」

杏「っ!」ビクッ

89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:34:23.64 ID:sUHJE77O0

麻子「私だって、沙織やそど子を見捨てたくなかった!それでも!」

麻子「会長の言うことに従わないと混乱するから従ったんだ!」

麻子「なのに会長は助けに行くだと!じゃああの二人はどうなる!」

麻子「誰にも助けられず、見捨てられた二人はどうなるんだ!」

麻子「沙織とそど子だって、だって、あ、うああああああああ!」

杏「.........」

90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:35:55.06 ID:sUHJE77O0

みほ「...会長、それは私だって同じです」

みほ「私だって、秋山さんを追いかけられなかった、助けられなかった」

みほ「でも、だからこそ、救える命は救いたいです」

杏「に、西住ちゃん...っ!」

みほ「目の前で救えるかもしれない命を放っておけません」

みほ「行くなら時間との戦いです、急ぎ準備して、すぐに行きましょう」

91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:39:33.12 ID:sUHJE77O0

ツチヤ「私も、行くよ、あそこの倉庫は自動車部のお得意先だから」

杏「みんな、みんな...っ!」

麻子「...すまない、会長、少し頭に血が上っていた」

麻子「西住さんの言う通りだ、事実としてあるのは、助けられなかったことだけだ」

麻子「行ったら助けられた、二人共亡くなった、それはまだ事実じゃない」

92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/03(木) 19:40:46.38 ID:sUHJE77O0

麻子「目の前で救える命を見捨てていいわけがない」

麻子「私も行く、任せてくれ」

杏「ありがとう、ホントに、ありがとう!」ウルッ

みほ「感動するのは小山先輩を助けてからですよ、会長」

杏「...あぁ、もちろんだ!」

みほ「では、行きましょう」


96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 01:37:59.50 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「な、なんとか倉庫まで辿り着けたね」ガチャッ

みほ「はい、倉庫まで来れば一安心ですね、救急箱を探しましょう」

麻子「うわ、汚いな、なんだここ、蜘蛛の巣ばっかじゃないか」

杏「でもなー、前来た時はこんなに蜘蛛の巣無かったような気がするけど」

97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 01:56:23.25 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「そうですねよね、ここまで汚れて、なん、て...」

みほ「...ツチヤさん?」

ツチヤ「...ぃ」

ツチヤ「いやあああああああああああああ!」

98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 02:00:22.58 ID:IxrgsfAj0

麻子「おい!どうした!落ち着け!何があった!」

ツチヤ「あ、あそこ...っ」ガタガタ

麻子「...っ!」

ナカジマ「」

100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 02:04:58.62 ID:IxrgsfAj0

みほ「ひっ!」

杏「な、なんなのさ、その蜘蛛の糸!」

ナカジマ「ご、めん、ごめん、ごめん...」

ツチヤ「ナカジマ!しっかりして!大丈夫!今助けてあげるから!」

ナカジマ「だめ、だよ、にげ、て」クラッ

101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 02:27:32.17 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「ナカジマ、だいじょう...っぁ」ハッ

ナカジマ「」セナカパックリ

子蜘蛛「」カサカサカサカサ

みほ「きゃああああああああああああああああああああああ!」


102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 02:36:59.32 ID:IxrgsfAj0

杏「ひ、に、にげ...」ドンッ

親蜘蛛「」キシャー

ツチヤ「いやああああああ!」

麻子「全員逃げろ!」

みほ「っ痛!」ドテッ

麻子「西住さん!」

103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 02:47:12.44 ID:IxrgsfAj0

親蜘蛛「」キシャー

みほ「あ、あぁ、ああぁぁぁ...っ!」

ツチヤ「うわああああああああ!」バール

親蜘蛛「ギュァァァァァ!」

杏「ほら西住ちゃん!立って!早く!」

みほ「は、はい!」ダッ

104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:05:04.45 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「あ、あぁ、あぁぁぁ...っ」グスッ

ツチヤ「ナカジマぁ、大丈夫だって、言ってたじゃんかぁぁぁ...」

ツチヤ「みんなぁ、会いたいよぉぉ、どこにいんのぉ...っ」

ツチヤ「ああああああぁぁぁ...」

105: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:18:47.00 ID:IxrgsfAj0

柚子「」

杏「ごめんな、小山、よく頑張ったな、本当に今までありがとう」

杏「私が、私がお前を救って、やれなくて、っだから、ぅあ」

杏「なん、で、なんで河嶋も小山も、私の前から、いなく、なって」

杏「う、うあ、あああああああああああああぁぁぁ...」

106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:28:22.67 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........」

華「元気を出しましょう、みほさん、いえ、その、難しいかもしれませんが」

華「みほさんの後ろには、まだ沢山の方がいます、応援しています」

華「だから、顔をあげましょう、まだ、終わってませんよ」

みほ「......ん、そう、だね」

107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:40:22.24 ID:IxrgsfAj0

典子「ツチヤは蜘蛛を一匹殺したんだろ!バールで!」

典子「相手の固さなんてそんなもんだよ!倒せるに違いない!」

典子「シャッターすら破れない相手に装甲を破れてたまるもんか!」

典子「後はみんなの根性だけだよ!ほら!立ち上がろうよ!」

108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:47:24.00 ID:IxrgsfAj0

あけび「なんだか、キャプテンの言うことが正しい気がしますね」

忍「言ってることは確かだからな、後は本当に、根性なのかもしれない」

妙子「み、みんな落ち着こうよ、まだ、全然日数だって経ってないし」

あけび「そんな悠長なこと言ってらんないよ!」

妙子「ご、ごめん、なさい...」


109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:52:14.08 ID:IxrgsfAj0

あや「も、もしかして、磯辺先輩の言うことって、正しいんじゃ」

梓「そんなことないよ!ここは西住先輩の言うこと守ろうっ」

優季「でも、それで、桂利奈ちゃんも亡くなったんだよ!」

ねこにゃー「ももがーの敵を取らないと!」

ぱぞ美「もう、もう、これ以上我慢できない!」

典子「そうだ!自分から待ってても何も変わらない!相手を倒そう!」

110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:57:44.47 ID:IxrgsfAj0

麻子「まずいな、恐慌状態に陥ってるせいで、みんな冷静な判断が出来てない」

華「で、でも、典子さんの判断も聞いてる上では間違ってるとも言えないですし」

みほ「...いや、あの敵に戦車が通用するか分かりません」

みほ「確かに、今まで見た敵は倒せると思います、その判断は間違ってません」

みほ「でもだからと言って、外にいる敵が倒せるとは限りません」

111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 03:58:55.74 ID:IxrgsfAj0

みほ「思い出してください、あのロープを引っ張る強さ」

みほ「あの強さで引っ張られたら、戦車だって横転します、ですから」

杏「でも、だからって、このまま行けばジリ貧だよ、きっと」グスッ

みほ「はい、イチかバチか外に出るのは、間違った選択肢だとは思いません」

112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:00:19.16 ID:IxrgsfAj0

みほ「問題は、シャッターを開けることによって完璧に逃げ場がなくなること」

みほ「そして、戦車の動きが遅いことです」

みほ「外に出るのは戦うためじゃありません、より良い逃げ場を探す為です」

みほ「もしもの為に、シャッターは閉めたまま、ここは確保しておく方がいいですね」

みほ「良い場所が見つかれば、皆さんに伝えて、そこに移動しましょう」

113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:02:56.27 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「外に、自動車部のソアラが置いてある、多分、まだ使えるよ」

みほ「ツチヤさん、信じてもいいですか」

ツチヤ「うん、さっき、倉庫に行く時、チラッと見たら、だい、大丈夫、そう、だったからっ」グスッ

みほ「...わかりました、では、それで一度外を探索しましょう」

114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:04:00.75 ID:IxrgsfAj0

麻子「でも、アヒルさんが黙って私達を通してくれるか、だな」

華「難しいと思います、話し合っても平行線ではないでしょうか」

ツチヤ「ソアラに乗れる人数だって、限界があるよ」

みほ「でも、説得するしかありません、何も言わずに飛びだしたら、皆さん戦車に乗ってしまいます」

みほ「私達だけが助かることが目的ではありません、帰ってくる場所として、倉庫は必要です」

115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:05:10.97 ID:IxrgsfAj0

杏「西住ちゃんに全て任せるよ、私達は」

みほ「...説得してきます、典子さん達も、きっと分かってくれるはずです」

ツチヤ「ソアラの他にも車はあるかもしれない、全滅は防ぎたい、から」

麻子「今ここにいる5人以外に、後一人か二人欲しいな、まあそれはあっちで決めよう」

みほ「分かりました、では早速みんなに考えを伝えて...」

116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:06:04.38 ID:IxrgsfAj0

あけび「いました!キャプテン!ここです!」タタッ

典子「ありがとう佐々木!おい!河西から聞いたぞ!」

典子「お前達、自分達だけで逃げようとしてたらしいな!」

みほ「なっ、違います!」

忍「嘘です!外にある車に乗って逃げると言っていたではありませんか!」

華「それで新しい隠れ場所を探そうとしていただけです!また戻って来ます!」

117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:06:51.74 ID:IxrgsfAj0

典子「そんな苦しい嘘が通用するわけない!逃げるなんて許さないぞ!」

あゆみ「そんな、先輩達、私達を置いて逃げようとして...」

あや「やっぱり自分のことが一番なんだよ!みんなそうなんだよ!」

梓「ま、待ってください!先輩の言うことも聞いてみないと!一方的ですよ!」

あや「残されて殺されるのは梓かもしれないんだよ!」

118: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:08:11.71 ID:IxrgsfAj0

麻子「西住さん、この状況が続いて良い結果になるとは思えないぞ」

みほ「分かっています!とりあえず今は騒ぎを収めましょう!話が出来ないことには」

典子「こうなれば先手必勝だ!シャッターを開けるぞ!」

ツチヤ「なっ、それはまずい!」

119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:10:10.69 ID:IxrgsfAj0

忍「分かりました、キャプテン!」ガシッ

あけび「くっ、お、重い、けど」ググッ

典子「みんな根性だぁぁぁ!」

妙子「なんでこんな時に争い合うんですか!」

妙子「みんな止めてください!一度話し合いましょう!」バッ

120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:12:39.25 ID:IxrgsfAj0

妙子「一度頭を冷やしましょう!それで、みんなで助かる手段を」

典子「甘ったれんな近藤!よく考えろ!」

典子「勇気を伴わない決断に満足することなんてないんだ!」

典子「受け身を取って犠牲を得るか、前に進んで成功を得るかしかない!」

妙子「その場に留まる勇気だって、あるじゃないですか!」

121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:13:43.76 ID:IxrgsfAj0

典子「うるさい!うるさあああああい!」ドガッ

妙子「きゃあっ!」

典子「私を信じろ!前に進んでみんな助かるんだ!」

典子「バレー部は永久に不滅だ!大洗女子学園を、滅ぼされてたまるかあああ!」ガララ

122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:14:46.40 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「開けられたら終わりだよ!西住隊長!」

みほ「典子さん!やめて!」

妙子「キャプテン!」

典子「わあああああああああ!」

123: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:16:24.86 ID:IxrgsfAj0

パンッ

典子「......ぇ」

みほ「......あ」

華「.........」ジャキッ

124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:17:12.99 ID:IxrgsfAj0

忍「きゃ、キャプテン!」

典子「いそ、すず、お、まえ」

華「...すみません」

パンッ

125: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:19:11.27 ID:IxrgsfAj0

典子「か、はっ」ドサッ

典子「...ぁ...なん、で...」

典子「みんな、と、たす、か、り ... だ、け... 」ドクドク

典子「」

126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:20:09.18 ID:IxrgsfAj0

あけび「きゃぷ、てん...?」

忍「うわああああ!キャプテン!キャプテン!」ユサユサ

みほ「典子、さん...」

ツチヤ「今しかないよ!西住隊長!」

ツチヤ「早く!」

127: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:21:52.70 ID:IxrgsfAj0

みほ「...っ、扉から出ましょう!」

麻子「急がないと私達が殺されかねないぞ!」

みほ「分かってます!急いで!」ガチャッ

華「撃ちたくはなかったんです、他に方法があれば、本当に」ワナワナ

みほ「華さんが撃ってないと、私達全員死んでましたよ、きっと」

128: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:22:46.28 ID:IxrgsfAj0

梓「先輩!私も、連れていってください!」

みほ「うん、梓ちゃん、もちろんだよ」

みほ「ずっと私の味方でいてくれてありがとうね」

梓「先輩の行くところなら、どこまでも付いていきますから!」

みほ「うん、ありがとうね、梓ちゃん」

129: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:24:17.81 ID:IxrgsfAj0

杏「西住ちゃん!もう待ってられないよ!行こう!」

華「みほさん!」

みほ「分かりました!ツチヤさん、だいたいで良いので場所を教えて下さい!」

ツチヤ「扉出て左の駐車場!車までは走って10秒くらい!」

130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 04:25:55.31 ID:IxrgsfAj0

杏「そこの駐車場だと他の車もある!もしかしたら他のも空いてるかもしんないね!」

みほ「分かりました!何があっても皆さん辿り着きましょう!」

みほ「せーので扉を開けて一気に走ります!」

みほ「せーの!」ガチャッ

136: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 12:34:34.31 ID:IxrgsfAj0

杏「左に真っ直ぐだよね!」

華「はい!先頭は任せてください!」

みほ「ツチヤさんのソアラって前と同じだよね!」

ツチヤ「そう!シルバーの、ナンバー覚えてるよね!」

華「覚えています!」

137: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 12:37:41.95 ID:IxrgsfAj0

みほ「華さんありましたか!」

華「っ、はい!ありました!空いてます!」

華「ほら、皆さん!ここです!ここ!」

みほ「華さん!ありがとう!すぐ追いつ、く...」

139: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 12:51:03.80 ID:IxrgsfAj0

麻子「五十鈴さん!逃げろ!」

五十鈴「え」クルッ

大カマキリ「」

五十鈴「...ぁ」

140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 12:55:57.54 ID:IxrgsfAj0

大カマキリ「」ガシッ

五十鈴「あ、あぁ」ヒョイ

五十鈴「いやああああああ!助けてえええええええええええええ!」

みほ「華さん!」ダッ

141: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 13:03:55.21 ID:IxrgsfAj0

大カマキリ「」ドン ドン 

五十鈴「ああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ.........  」

みほ「華、さ、ん...」

杏「西住ちゃん!後ろにもなんかいる!早く!」

みほ「あ、で、も、はなさん、が」

142: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 13:04:52.40 ID:IxrgsfAj0

杏「西住ちゃん!」

麻子「立ち止まるな隊長!前を向け!」

梓「先輩!」

みほ「...っ、はい!」

143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 13:06:17.45 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「エンジン点いたよ!すぐ出すからね!」

杏「西住ちゃん!急いで!」

みほ「すいません!すぐ乗ります!」ヒョイ

麻子「と言ってもどこに行く、場所は大事だぞ」

みほ「学園艦の先端に戦闘機の格納庫があるはずです」

みほ「あそこは船内設備に繋がる数少ない場所です、そこに向かいましょう」

144: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 13:07:34.90 ID:IxrgsfAj0

杏「なるほど、確かにあそこなら頑丈かもしれないね」

ツチヤ「わかった!運転は任せて!なるべく飛ばして行くから!」

みほ「いえ、住宅街を疾走しても逃げ場がありません、大通りを通りましょう」

みほ「あと、あの、私の教室の前に、一度寄ってもらえませんか」

みほ「沙織さん、教室に残るって、でも、もしかしたら、まだ...」

145: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 13:08:33.89 ID:IxrgsfAj0

麻子「...ツチヤさん、危険は承知だが、私からも頼む」

麻子「お願いだ、この通りだ」

ツチヤ「...わかった、二人の想いを無碍には出来ないよ、気持ちは、分かるよ」

みほ「ありがとう、ツチヤさん」

147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:04:02.14 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「ここだよね、隊長の教室」

みほ「う、ん」

梓「先輩、どう、でした」

みほ「.........」フルフル

148: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:05:38.83 ID:IxrgsfAj0

麻子「...さお、り」

沙織「」

麻子「なあ、沙織、なんでだ、なんで、逃げなかったんだ」

麻子「お前を失ったら、もう、私は何も出来ない、のに、なのに...」

麻子「あ、ああ、うああぁぁぁ...っ」ポロポロ

みほ「ごめんね、沙織さん、ごめん、ごめん、ごめ、ん...ね...」ポロポロ

149: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:12:50.38 ID:IxrgsfAj0

梓「ツチヤ先輩、あの車、たしか...」

ツチヤ「...うん、ホシノとスズキが、よく二人で乗ってたやつだよ」

ツチヤ「あの時、ナカジマは別の作業で倉庫裏で仕事してて」

ツチヤ「私達は、近くの工場でお手伝いしてて、そうしたら、あの霧が来て」

ツチヤ「ホシノとスズキは、私をここまで送った上で、知り合いを、捜しに行って」

150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:13:37.82 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ『なんで!私も連れてって!』

ホシノ『ダメだ、すごい、嫌な予感がするんだ、あの霧は』

ツチヤ『だったら尚更じゃない!なんで私だけなの!なんで!』

スズキ『...ツチヤが可愛い後輩だからだよ』

スズキ『先輩命令、ツチヤ、降りて、逃げて、あなたは、無事でいて』

151: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:23:50.33 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「いつもは、後輩扱いなんかしないくせに」

ツチヤ「あんな時だけ、後輩扱い、して、ほんとに、ねぇ」グスッ

ツチヤ「ほんと、ほんと、いやな、せんぱい、だよっ」ポロポロ

みほ「ツチヤ、さん...」

152: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:25:57.27 ID:IxrgsfAj0

スズキ「」

ホシノ「」

ツチヤ「みんな、なんで、なんで、私を置いてくのっ...」

ツチヤ「あああぁぁぁぁ......っ」

153: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:37:48.93 ID:IxrgsfAj0

みほ「っ、ツチヤさん、車止めて!」

ツチヤ「な、なに!」

梓「せ、先輩、どうしたんですか」

みほ「.........」スッ

154: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:39:09.78 ID:IxrgsfAj0

杏「...なんだ、あれ」

THING「」ズドン ズドン ズドン

梓「ば、ばけもの...っ」ガクガク

麻子「...100mは、下らないぞ」

THING「」ズドン  ズドン 

155: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:40:55.75 ID:IxrgsfAj0

杏「...あんなのがいたら、もう、勝ち目なんて、さ」

梓「あんなのに、殺されたくないよぉ...っ」

ツチヤ「......どっか、行ったから、とりあえず進もう」

みほ「.........」

156: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:41:52.61 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「あの、さ、凄く、言いにくいんだけど」

ツチヤ「ガソリン入ってないの、忘れてて、さ」

杏「...そっか」

ツチヤ「戦闘機の格納庫までは持つと思う、から」

ツチヤ「とりあえず、行けるとこまでは、行ってみるね」

157: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:42:50.16 ID:IxrgsfAj0

梓「それって、帰れない、って」

梓「もう、みんなに、会えないって、ことですか」

ツチヤ「...ごめんね」

梓「帰ってくるって!そう言ったじゃないですか!」

梓「先輩そう言いましたよね!ねえ!先輩!」

158: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:44:00.64 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........」

梓「...っ、私、帰ってこれるって聞いて!だから!」

梓「先輩がやっぱり凄い人だって、みんなに分かってほしくて!」

梓「それで、みんなに驚いてもらいたかったのに!なのに!」

159: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:44:50.18 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........ごめんね、梓ちゃん」

梓「戻ってこれない、なら、せめて、みんなと一緒にっ」グスッ

梓「う、うぅ、うぅぅ、みんなぁぁぁ...」ポロポロ


160: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:46:36.99 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「う、んぷ、おえぇぇっ」

みほ「.........」

麻子「これは、ひどいな」

杏「...みんな、最後まで、戦ったんだね」

杏「船内への入口、あの感じだと、中は、もう...」

161: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 15:47:24.49 ID:IxrgsfAj0

みほ「...行きましょう」

ツチヤ「行くって、どこに」

みほ「...逃げれるところまで、逃げましょう」

みほ「今は、選択肢は、それしかないんですから」

162: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:25:42.12 ID:IxrgsfAj0

ツチヤ「.........」

みほ「.........」

杏「.........」

麻子「.........」

163: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:26:18.06 ID:IxrgsfAj0

梓「...ん...ぅ...」スゥスゥ

杏「西住ちゃん、澤ちゃんは、寝てる?」

みほ「はい、多分、泣き疲れたんだと思います」

杏「そっか...」

164: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:37:01.26 ID:IxrgsfAj0

杏「...なあ、これってさ、もう、さ」

麻子「...ツチヤさん、ガソリン、もう、無いんだな」

ツチヤ「...うん、ごめんね、ごめん、ねぇっ」

みほ「気にしないでください、ツチヤさん」

165: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:37:30.42 ID:IxrgsfAj0

麻子「ああ、やるだけはやった、それだけは確かだ」

杏「うん、それだけは、間違いないよ」

麻子「...終わった、な」

166: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:45:04.76 ID:IxrgsfAj0

杏「こんな開けた場所で止まるなんて、皮肉にしても酷いもんだよ」

麻子「むしろ、ここまで襲われなかったのが奇跡的だろう」

ツチヤ「私達も、襲われたら、ああなっちゃうんだろうね」

杏「ったく、ここまで苦しい中を生きてきたんだから、最期くらい、報われたかったねぇ」

みほ「.........」

167: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 17:58:33.48 ID:IxrgsfAj0

麻子「西住さん、何を探しているんだ.?」

みほ「.........」ガサゴソ

みほ「...あった」スッ

ツチヤ「それ、って」

麻子「五十鈴さんの、銃か」

168: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:09:04.38 ID:IxrgsfAj0

杏「最後まで徹底抗戦、ってわけじゃ、なさそうだね」

ツチヤ「...楽、だろうな、怖くも、苦しくも、なくて」

麻子「...昨日から、全然寝てない、もう、疲れた」

杏「......西住ちゃん」

みほ「.........」コク

169: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:10:46.94 ID:IxrgsfAj0

みほ「......弾は、これだけです」

ツチヤ「4発、だね」

杏「...どうする?」

みほ「...皆さんを、ここまで連れてきたのは、私の責任です」

みほ「私は、一人でどうにかします」

170: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:13:10.22 ID:IxrgsfAj0

杏「...ありがとう、西住ちゃん」

ツチヤ「隊長、来世でも、よろしく、ね」

麻子「先に、あっちで待ってるぞ」

麻子「今までありがとう、西住さん」

みほ「.........っ」グスッ

172: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:24:11.73 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........」ジャキッ

みほ「.........」スッ

梓「......ん...ぅ」

梓「せ、ん...ぱい...?」

みほ「.........」カチッ

173: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:25:19.00 ID:IxrgsfAj0

パンッ

パンッ

パンッ

パンッ

177: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:41:08.91 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........っ」

みほ「...ぅ、ぁ、あぁ、あぁぁ」グスッ

みほ「ああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ......っ!」

みほ「うあああああああぁぁぁぁぁぁ......  」

178: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:43:05.57 ID:IxrgsfAj0

みほ「う、うぅ、うぅぅ、うああぁ、あぁぁぁ...」ガチャッ

みほ「早く!早く殺して!殺して!殺してよ!」

みほ「私はここにいるよ!早く殺して!殺してったら!ねえ!」

みほ「殺せええええええええええええ!」

181: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:51:16.77 ID:IxrgsfAj0

ガサッ

みほ「.........っ!」ビクッ

みほ「...どうしたんですか、来て、早く、来て」

みほ「早く、きて!私を殺して!さあ!早く!早く!」

みほ「きて!私を殺してよ!ねえ!はやく!」

182: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 18:52:20.74 ID:IxrgsfAj0

ガサッ ガサッ ガサササッ

みほ「.........」ゴクッ

みほ「...そう、そう、そのまま、きて、早く、殺して!」

みほ「はや、く...」

みほ「.........ぁ」

183: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:02:40.44 ID:IxrgsfAj0

ティーガ-Ⅰ「」キュラキュラキュラ

JS-2重戦車「」キュラキュラキュラ

チャーチル「」キュラキュラキュラ

スーパーギャラクシー「」ギュィィン

184: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:06:26.00 ID:IxrgsfAj0

ケイ「ヘイ!全部焼き尽くしてちょうだい!」

カチューシャ「気持ち悪いわねえ!一掃するのよ!」

ダージリン「そう焦る必要は無いわ、ゆっくりと追い詰めましょう」

アンチョビ「うわぁ!この糸固いな!乾麺でももうちょっと柔らかいぞ!」

みほ「......ぇ、ぁ、どう、いう」

187: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:14:22.00 ID:IxrgsfAj0

エリカ「ほら!さっさと動いて!ここはまだ安全じゃないんだから!」

みほ「.........っぁ」

優花里「......ぁ」

みほ「...秋山さん、そのご家族の方、それに」

みほ「倉庫のみんなも、助かって...」

189: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:20:49.32 ID:IxrgsfAj0

まほ「みほ!みほ!大丈夫か!」ダッ

みほ「お姉、ちゃん...?」

まほ「よかった、無事で、本当に、よかった...っ」ウルッ

みほ「これって、どういう…」

190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:21:39.75 ID:IxrgsfAj0

まほ「大洗女子学園艦が原因不明の霧に包まれて、敵に襲われたと聞いている」

まほ「すぐに我々が召集されて、艦内の人々を救助する運びとなった」

まほ「見たことのない生物に、見上げるほどの化け物」

まほ「一時はどうなることかと思ったが、本当に助かったよ」


まほ「戦車でなら、容易に倒すことができて」


194: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:40:48.54 ID:IxrgsfAj0

みほ「.........ぁ」

みほ「う、そ、なら、わたしが、みんなを、ころ、して」

まほ「倉庫にいなかった時はみんな諦めていたが、私はお前が生きていると信じてたぞ」

まほ「本当に生きてて良かった、みほ...みほ?」

195: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 19:42:18.96 ID:IxrgsfAj0

みほ「い、や、いや、いや、そんなの、そんなのって」

みほ「あ、ごめ、なさい、あ、あぁ、やだ、いや、いや」

みほ「あ、あああ、あぁぁ、いや、だ、っぁ」

みほ「いやあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ..... .... ... .. . 」

204: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 20:15:46.56 ID:IxrgsfAj0

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優花里「と、絶望的な状況で、最後は諦める人も少なくない昨今」

みほ「不法侵入秋山さん、警察呼ぶのでその場で待機してください」

優花里「如何なる状況でも諦めなかった西住殿は、まさに軍師の鑑です!」

みほ「私は今まさに、秋山さんとの会話を諦めてるけどね」

205: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/04(金) 20:16:17.97 ID:IxrgsfAj0

優花里「私は、西住殿の判断は間違ってなかったと思います!」

みほ「不法侵入されるなら黒森峰に残ってたよ?」ニッコリ

優花里「凄い、西住殿にありがとうって言われちゃいましたぁ」

みほ「明日お医者に掛かりましょう、頭のですよ、秋山さん」

優花里「えへへっ」


おしまい