1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 17:46:32.31 ID:hm5YSm0z0
朝倉「あなた自分の立場が分かっていないのかしら?私は今あなたの首筋にナイフを当ててるのよ」

キョン「いや、今からする提案はお前にも利があるはずだ」

朝倉「そう、じゃあ聞いてあげる。ただし手短にしなさい、時間稼ぎしようとなんて思わないで。もし助けが来ても私はあなたの首を一瞬で跳ばすことが出来るのだけれどね」

キョン「わかった」

キョン「提案というのは、俺を殺すなということだ」

朝倉「却下よ」

引用元: キョン「朝倉、提案がある」 



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 17:50:21.42 ID:hm5YSm0z0
キョン「話を最後まで聞け」

キョン「その反応を見るってのはつまり、俺に突拍子もない事態が起こればいいんだろう?俺も殺されたくはないからな、代替案を出そう」

朝倉「要は何をするのよ。早く言いなさい」

キョン「涼子、結婚しよう」

朝倉「」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 17:55:51.13 ID:hm5YSm0z0
キョン「空気を読め。朝倉涼子とだ」

朝倉「意味が分からないのだけれど」

キョン「仕方ない。説明してやるか、やれやれ。まず、日本中に高校生カップルというのは腐るほどいるだろう?だから俺とお前が付き合うことになっても多少事件にはなるかもしれないが、起こり得る想定内の範囲だろう。」

朝倉「若干おかしいところがあるけれど、そうね」

キョン「しかし、結婚といえば大事件とならざるを得ないはずだ。ハルヒのやつも大層なリアクションをとってくれるんじゃないか?」

朝倉「………大分おかしかったわ。それに何で突拍子もないことイコール私と結婚なのよ」

キョン「俺の現実的でない夢で1番の望みがお前との結婚だからだ」

朝倉「」

朝倉「ここは、ありがとうとでも言うところなのかしら」

朝倉「でも、その提案にはあなたの希望が多く含まれすぎよ。そもそも、男性は18歳まで結婚できないわ」

キョン「だから現実的でなかったんだ。しかし、そこは情報操作とやらでちょちょっとな」

朝倉「何がちょちょっとな、よ。無理に決まっているじゃない」

14:  2012/06/13(水) 18:01:19.75 ID:hm5YSm0z0
キョン「だったらお前の親玉にちょっと聞いてみてくれ」

朝倉「そんなの反対にきまって、、、、えっ?」

朝倉「あれ?えっ?エラーかしら?えっ?」

キョン「…………。」ペロッ

朝倉「えっ!?何してるの!?なんで私の額を舐めたの!?」

キョン「ヒマだったから、つい」

朝倉「あなたはつい、で女性の額を舐めるの?!しかも、上層部からは謎の許可がでるし。通信エラーか、処理エラーなのか」

キョン「朝倉の額しか舐めないさ」キリッ

朝倉「そんな答えは求めてないわよ!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:05:26.30 ID:hm5YSm0z0
朝倉「殺害許可まで取り消された………。どういうことなの………」

キョン「それが運命石の扉の選択なのさ」

キョン「おっ、ナイフ消えた!あれはあれで興奮したんだが、残念だ」

朝倉「ブツブツ……」

朝倉「エラーじゃない。エラーじゃないようね」

朝倉「エラーよ!!」

朝倉「エラーに決まってるわ!!」

キョン「現実を受けとめようぜ、朝倉。いや、涼子」

朝倉「馴れ馴れしいわよ!」

キョン「涼子はさっき俺のこと、あなたって呼んでくれたじゃないか」

朝倉「一般的な二人称としてよ!」

キョン「そんなに熱くなるなって、おまえ」

朝倉「さっきと違ってその呼称に違和感があるわ!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:13:20.15 ID:hm5YSm0z0
谷口「WAWAWA、忘れ物~」ガラガラ

谷口「ってなんでキョンが委員長と2人きりで話してるんだよ!てめえ、まさか彼女とか言うなよ!」

キョン「違う。妻だ」

谷口「は?」

谷口「うそ、だろ?」

キョン「本当だ。明日正式に発表する予定だ」

谷口「キョンも冗談言うようになったんだな」HAHAHAHA!!

キョン「夫婦の逢瀬を邪魔するんじゃない!ぶっとばすぞ!」

谷口「マジで?」

谷口「ご、ごゆっくり~!」ドタドタドタ

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:17:24.53 ID:hm5YSm0z0
キョン「邪魔が入ったな」

キョン「邪魔だなあいつ」

朝倉「……これからどうしましょう」

キョン「どっちにしろ殺害許可は取り消されたんだ。帰ろうぜ」

朝倉「はぁ。もう、勝手にして」

キョン「俺はもう準備出来ているぞ。そっちはどうだ?」

朝倉「何言ってるのよ。1人で帰りなさい」

キョン「おいおい、一緒に帰るにきまってるだろ」

朝倉「もうどうでもいいわ。帰りましょ」

キョン「それと長門。俺の親の方も情報操作でちょいちょいしといて」

長門「了解した」

朝倉「どこ!?」

長門「掃除用具入れのロッカーの中」ガチャッ

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:24:57.68 ID:hm5YSm0z0
朝倉「いつからいたの?」

長門「あなたを舐め回して鈴木太郎の反応をみる。と言っている辺りから」

朝倉「言ってないわよ!全然話聞いてないじゃない」

長門「あまりよく聞こえなかった」

朝倉「ロッカーの中じゃね!」

長門「それと、左耳で爆笑問題のジャンクポッドキャストを聴いていたのが良くなかった」

キョン「馬鹿だなー」

朝倉「そうよ、馬鹿じゃないの!」

キョン「そこは伊集院のポッドキャストだろー」

長門「迂闊」

朝倉「突っ込みきれない………」

キョン「迂闊」キリッ ブフォッ !!

キョン・長門「迂闊」キリッ ブフォッ!!ヒーッヒーッヒーッ!!

朝倉「沸点低いのね」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:34:08.28 ID:hm5YSm0z0
朝倉「もう先に帰るから」テクテク

キョン「ちょ、待てよぅ」

キョン「今の似てた?」

長門「70点」

朝倉「0点」テクテク

キョン「よし、帰るか。じゃあな、長門」ダッ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:36:12.21 ID:hm5YSm0z0
朝倉「で、ついて来るのね」

キョン「そりゃあ夫婦だからな」

朝倉「私は認めてないわ」

キョン「徐々にわかってくれればいい」

朝倉「そう」

キョン「それに…」

ナガト「ウカツ-!!」

キョン「な」ブフォッ!!ヒーッヒーッヒーッ!!

キョン「絶対振り向かせてやるさ」キリッ

朝倉「台無しよ」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:44:48.53 ID:hm5YSm0z0
キョン「それで、今日の夕食はどうするんだ?」

朝倉「なによ、家に来る気なの?嫌よ」

キョン「えっ、あれっ?情報統合思念体には許可をもらったはずだが」

朝倉「あなたは要請できないでしょ!」

長門「許可は出てる」

キョン「だろな!」

朝倉「何でいるのよ!」

長門「夕食に同席することを許可してほしい」

朝倉「まあ、いいわ。2人きりよりはマシね」

長門「安心して欲しい。夫婦のメイクラヴを邪魔するつもりはない」

朝倉「しないわ」

キョン「そんな。メイクラヴだなんて」ポッ

朝倉「気持ち悪いわよ」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:51:51.23 ID:hm5YSm0z0
キョン「長門、俺の部屋にある荷物も全部移転させといてくれ」

長門「了解した」

朝倉「なに、住むつもりなの?薄々予期してたけど」

キョン「当然だ」

キョン「嫌か?」

朝倉「嫌よ」

キョン「」

長門「ユキリン空気読む。今、空気悪い。夕食は諦める。何かあったら、天に向かってユキーリンと叫んでからお願いすれば何とかする」アディオス

キョン「」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 18:54:29.91 ID:hm5YSm0z0
キョン「あの、さ。もしかして、さ。俺のこと嫌い?」

朝倉「別に嫌いじゃないわよ」

キョン「よおおおおおおおっっっっっっしゃあああああああぁぁぁぁ!!!!!」

朝倉「えっ」ビクッ

キョン「脈ありいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

朝倉「うるさい!」

キョン「ごめんちゃい」

朝倉「次はないわよ」

キョン「はい」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:01:08.56 ID:hm5YSm0z0
朝倉「ここが私の住んでいるマンション」

キョン「ここが俺と朝倉の愛の巣か」

朝倉「違うわ」

キョン「俺と涼子の愛の巣か」

朝倉「違うわ」

キョン「俺たちの愛の巣か」

朝倉「変わってないわよ」

朝倉「………。子どもが増えてるってことか!わかりずらいわよ!」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:07:04.73 ID:hm5YSm0z0
キョン「その、俺はまだそういうのは早いと思うんだ。まだ高校生だし、お金を稼いでる訳でもないし。でも涼子が子どもが欲しいって言うなら俺、働くよ。子どもはお金かかるからな
誤解しないでくれよ!涼子の子どもが欲しくないって訳じゃないんだ。ただ、事を急くべきではないと思うんだ。
涼子のためにも子どものためにもな。でも、どうしてもならいいさ。頑張ろう。親には土下座でも何でもして許してもらう。周囲に祝福されないのは悲しいからな。涼子、俺上手く出来る自信はないけど、お前のために精一杯頑張るぞ」

キョン「いない?」

キョン「うぇいうぇいうぇい」

朝倉「あら、こっそり入ろうと思ったのにバレちゃった」

キョン「テヘペロってやってくれ」

朝倉「イヤよ」

キョン「イヤよイヤよも…」

朝倉「イヤよ」

キョン「また、今度の機会にするか」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:34:15.42 ID:hm5YSm0z0
キョン「エレベーターっでさ、密閉されていてかつ狭い空間とか、  いな」

朝倉「監視カメラがあるから大層なことは起こらないでしょ」

キョン「そいつはプラスの要素だろ??」

朝倉「あなたはそっち側なのね」

キョン「いや、やっぱり無理だ。お前の全てを他の男に見られるだなんて無理だ」オロロロロロ

朝倉「ちょ、なに吐いてるのよ!大丈夫!?」

キョン「気持ち悪い」

朝倉「変な想像して吐くとか、何してるのよ!」

キョン「エレベーターに酔った」

朝倉「今までどうしてたのよ!」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:41:31.06 ID:hm5YSm0z0
朝倉「取りあえず、エレベーターは止まったけど大丈夫?」

キョン「な、なっがっもーーーーーん!!」

長門「そなたの望みはなんじゃ」

キョン「何とかして」

長門「御意」パアァァァ

キョン「助かった」

朝倉「あのさ、私に頼んでもいいのよ。わざわざ長門さんを呼ばなくても」

キョン「惚れた女は守りたいんだ」キリッ

朝倉「そう、頼ってもいいのに」ボソボソッ

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:48:31.52 ID:hm5YSm0z0
キョン「ん?よく聞き取れなかった。すまん」

朝倉「気にしなくていいわ。大したことじゃないから」

キョン「そうか。そうだ長門、お礼と言ってはなんだが飯食っていかないか?」

朝倉「何であなたが勝手に誘うのよ」

キョン「ダメだったか?」

朝倉「別にいいけどね」

朝倉「私としてもお願いしたいところだし」

長門「お願いする。ユキリンもママのご飯好き」

キョン「そうか、そうか。パパもママのご飯大好きだぞ」

朝倉「何よ、この茶番」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 19:56:20.12 ID:hm5YSm0z0
朝倉「そもそもキョン君、私のご飯食べたことないでしょ。」

キョン「夢の中で食べた」

朝倉「あっそ。今日の晩ご飯はカレーよ」

キョン「なん……」

長門「……だと!?」

朝倉「そんな驚くようなことかしら。普通のメニューよ」

キョン「朝倉と言えば、おでんだろうが!どうして読者の期待を裏切った!?」

長門「空気は読むべき」

朝倉「なによその設定。それに、この季節におでんはないでしょ。流石に」

キョン「どうしろってんだ。せっかくはんぺんを涼子の御神太ももに見立て、昆布に涼子の御神眉毛を見いだし、白滝から涼子のうなじを垣間見ることが出来ると思ったの」

朝倉「あら、残念だったわね。ネタが使えなくて。期待に沿えずごめんね」

長門「カレーは私の十八番。ネタを潰された」

キョン「今から考えるんだ」ブツブツ

朝倉「食事中にふざけるのは許さないわよ」

キョン・長門「はい」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:08:51.34 ID:hm5YSm0z0
~食事シーンカット~

長門「あなたは私に謝るべき」

朝倉「え、どうしてかしら。カレーが口に合わなかったの?」

朝倉「それにしては、ずいぶんおかわりしてたけれど」

長門「私のカレーよりも美味しかった。私のアイデンティティが失われてしまった」

朝倉「そう、よかったわ。ありがとう」

キョン「俺の嫁だから当然だ」

朝倉「よかったら今度長門さんのカレーも食べさせて」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:16:51.03 ID:hm5YSm0z0
長門「了解した。いま出す」パアァァァ

朝倉「あら、長門さんも夕ご飯カレーの予定だったの?悪いことしたかしら」

キョン「俺の嫁は悪くないさ」

長門「これ。良かったら後で食べて」

朝倉「」

朝倉「レトルトね」

キョン「俺の嫁が作った一晩置いたカレーが楽しみで仕方ない」

長門「ミスターボンが生み出した世紀の発明」

朝倉「確かに美味しいけれど、比べられると複雑な気分だわ」

キョン「神がした最も偉大な功績は涼子、いや俺の嫁をこの世に産み落としたことだな」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:26:58.24 ID:hm5YSm0z0
長門「これは、これで素晴らしい」

朝倉「そうかもしれないけど……」

キョン「俺の嫁より素晴らしいもの何て森羅万象、有象無象に存在しないさ」

朝倉「いい加減にしつこい」

キョン「ごめんなさい」ショボーン

朝倉「あら、かわいい」

キョン「あんまり嬉しくない」

長門「今のはツン成分を含むデレ。デレ部のみ抽出すると『好き』となる」

キョン「マジか!?」

長門「ジョーク」

キョン「マジか……」

長門「ユキリンはもう帰る。アニメが始まるのは困る」デュワッ

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:31:55.36 ID:hm5YSm0z0
朝倉「それで、早速今日泊まるつもりなのね」

キョン「ダメって言っても泊まる!」

朝倉「大丈夫よ。確認しただけ。日用品とか買いに行かないとだから」

キョン「何から何まですまんな」

朝倉「いいわよ別に。10時前に帰宅しないと補導されちゃうから、急ぎましょ」

キョン「さすが優等生だな」

朝倉「もう。茶化さないで」

キョン「じゃあ、行くか」

朝倉「ええ」

朝倉「あと、エレベーターは使わないでね」

キョン「エレベーター酔いは冗談だ」

朝倉「やっぱり」クスクス

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:38:59.34 ID:hm5YSm0z0
~ドラッグストアからの帰り~

キョン「歯ブラシは2人で同じのを使えば良かったのに」

朝倉「イヤに決まってるでしょ」

キョン・朝倉「…………………」

朝倉「あのさ」

キョン「何だ?」

朝倉「本当に私でいいの?」

キョン「お前がいいんだ」

朝倉「そう」

キョン・朝倉「……………………」

朝倉「でも……」

キョン「お前がいいんだ」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:44:38.39 ID:hm5YSm0z0
キョン「お前こそ、本当にイヤなら言ってくれ」

朝倉「イヤじゃないわ」

キョン「そうか」

キョン・朝倉「…………………」

キョン・朝倉「…………………。プッ、アハハハハハハハハ」

朝倉「何よ、今の」

キョン「シリアスなシーンごっこ」

朝倉「なかなか面白かったわ」

キョン「お褒めいただき光栄です。お姫さま」

朝倉「あら、嫁でしょ?」

キョン「失念してたな、訂正しよう」



キョン「朝倉は俺の嫁!」



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 20:58:01.81 ID:hm5YSm0z0
こちらユキリン。ベッド下への潜入に 行した。いや、成功した。これより『新婚初夜のxxxxxx』を開始する。

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:06:07.35 ID:hm5YSm0z0
足音が近付いてくる、音から判断するに1人だ。『先にベッドに入ってて』的な会話があったに違いない。
1人では会話や環境音は発生しなそうなのでこの潜水艦の上側についてそうな鏡2枚を組み合わせて壁から出して敵がいるか見るみたいなアレで状況を視認する。
伝わってなくてもユキリン悪くない。
対象は朝倉涼子だった。意外。先に彼が来るとふんでいた。ベッドに倒れ込んで『涼子の匂いがする~』とかやると思ってた。

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:13:35.76 ID:hm5YSm0z0
潜望鏡で観察する。名前を忘れてたのではない。決してそうじゃない。文の流れ的にそう表現してただけ。
何だか様子が変。部屋の鍵を閉めてなにやら収納の類をガサガサし始めた。
よく見渡してみると、部屋が男性の部屋っぽい。
おっと、ユキリン失念してた。この部屋は彼の部屋を転送した部屋だった。
何を探しているのだろう。お菓子だろうか。だとしたら私も欲しいずるい。見つかったらベッド下の物と交換して貰おう。

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:19:22.27 ID:hm5YSm0z0
朝倉涼子は机の中からお菓子を発見した模様。あれはポテトチップスか。
味は、コンソメ!!至高の味だ我慢できない。どうしよう。
朝倉涼子が何か呟いてる「何でコンソメ味のポテトチップスが引き出しから出てくるのよ」

確か彼女はうす塩党だったはず。いらないならコンソメ味が欲しい。

しかし、こちらの交渉材料がない。どうすれば、コンソメ味のポテトチップスを手に入れられるだろう。

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:24:31.86 ID:hm5YSm0z0
朝倉涼子がまた何か呟いてる「本はどこなのかしら」
しめた!交渉材料を手に入れた。このタイミングでここから出るしかない!
私はコロコロと転がりベッド下から抜け出した。

「あなたが探しているのはこれ?ポテチと交換なら渡す」

ずいぶんと呆気に取られた顔をしてる。相手の意表を突くのは交渉の基本。ユキリン天才。

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:37:48.52 ID:hm5YSm0z0
数秒の後に冷静になった様子。さすが母親キャラ。
「ええ、そうよ。ポテトチップスと交換でいいのかしら」

「そう」

ユキリン勝利。

こんな薄っぺらい本でポテトチップスを得るなんて凡人には到底できない。

「それと、帰ってちょうだい」

任務は果たした。帰還しない理由はない。部屋で誰にも邪魔されずゆっくりとポテチを食べる。

「了解した」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:39:22.14 ID:hm5YSm0z0
どうせ今日、彼に朝倉涼子を襲う勇気はない。だったら、ポテチを持って退散する方が賢明。
それに先人はこう言っていた。
「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ」
馬に蹴られたくはない。

部屋を出ると声が聞こえてきた。

「キョン君、この本は処分しておくから」

「やめてくれーーーーー。助けてーーながもーん!」

そういえばこんな言葉もあった。
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」
食べられないものはいらないから、帰ろう。

終わり

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:50:17.87 ID:hm5YSm0z0
キョン「なあ」

朝倉「ん?」

キョン「皿洗い手伝うよ」

朝倉「いいわよ、別に気にしないで」

キョン「そんなこと言われてもな」

朝倉「家事って結構好きなのよ」

キョン「そんなものか?」

朝倉「ええ。でも、そうねせっかくだから終わったらご褒美お願いするわ」

キョン「俺に出来る範囲で頼むぞ」

朝倉「あら、大丈夫よ」

キョン「準備は必要か?」

朝倉「いらないわよ。それにもう、終わったわ」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 21:55:44.68 ID:hm5YSm0z0
キョン「そうか、それで何がお望みですか、姫」

朝倉「あなたの首よ」

キョン「」

朝倉「冗談。ここに頭下ろしてきて」

キョン「あ、ああ」ドキドキ

朝倉「ほら」ポンポン

キョン「膝枕か」

朝倉「そうよ」

キョン「これじゃあ、俺への褒美じゃないか?」

朝倉「そうでもないわよ。キョン君をこうやって乗せているとね、落ち着くのよ」

キョン「そんなものか?」

朝倉「そんなものよ」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 22:03:48.99 ID:hm5YSm0z0
朝倉「ねえ、キョン君。耳掃除してあげよっか?」

キョン「ああ頼む、アヒャッ」

朝倉「ふふふふ」

キョン「急に入れるなよ」

朝倉「あ、ごめんなさい」

キョン「笑ってるし」

朝倉「だって、かわいかったんですもの」

キョン「男はかわいいって言われても嬉しくないぞ」

朝倉「そうなの、気をつけるわ」

キョン「それに、お前の方がかわいいさ」

朝倉「あら、ありがと」

終わり

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 22:16:14.02 ID:hm5YSm0z0
朝倉「ねえ、これはどういう状況なのかしら。なんで私はあなたに押し倒されているのか説明して欲しいのだけれど」

キョン「何か銀色の袋に躓いたんだが、心辺りはないか」

朝倉「それ、たぶん長門さんが置いてったレトルトカレーね」

キョン「あれか」

朝倉「それよりどいてくれない?」

キョン「ああ、すまん」

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 22:23:46.07 ID:hm5YSm0z0
キョン・朝倉「………………」

朝倉「どうしたの?」

キョン「いや、やっぱりかわいいなって思って」ボソボソッ

朝倉「」

キョン「………………。顔真っ赤」

朝倉「そりゃ、面と向かって言われればね」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 22:31:50.81 ID:hm5YSm0z0
キョン「なあ」

朝倉「何?」

キョン「お前はさ、これで良かったと思うか?」

朝倉「ええ」

朝倉「だって、あのままあなたを刺そうとしていたら私は長門さんに消されていたのでしょ」

キョン「そういう問題じゃない」

朝倉「あなたは私を守ろうと、私にあんな提案をしてきたのも分かってるわ」

朝倉「だけど、もう充分かもしれないわね。あなたも刺そうとした女と一緒じゃイヤでしょ?」

キョン「それは違うさ。俺はお前を手に入れる為に状況を利用しただけだ」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/13(水) 22:35:39.65 ID:hm5YSm0z0
朝倉「あなたは私を望んだの?」

キョン「そうだ。言わなかったけか?」

朝倉「1回も言われてないわよ」

キョン「そうか、言ってなかったか。恥ずかしかったからな」

朝倉「今さらね」

キョン「今さらだな」



キョン「好きだ」

朝倉「ありがと。私も好きよ」




チュッ


end